第二章
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「俺は武器を探しています」
「武器ですか」
「日本刀です」
侍らしくそれだった。
「それも轟介清を」
「轟介清ですか」
「はい」
幻の刀と言われているそれだというのだ。
「それをお願いします」
「わかりました」
店員は今回も応えてだ、そしてだった。
ある日本刀を出した、侍はその日本刀を受け取って丹念に見てから仰天して言った。
「間違いない、これは」
「はい、そうですね」
職業としてアイテムの鑑定が出来るビショップも言ってきた。
「これはです」
「轟介清だな」
「マスターキーも本物でした」
「そうだよな」
「驚きました」
「あの、ひょっとして」
今度は魔術師が店員に言った。
「ルーンローブはありますか」
「ルーン文字を数多く書き込んだ魔法のローブですね」
「あれは」
「どうぞ」
その全体にルーン文字が描かれた七色に輝くローブが出て来た。
「こちらです」
「これを着れば刃や魔術にも恐ろしい耐性がつき着ているだけで魔力が回復しますが」
「そのローブですね」
「これに違いありません」
またビショップが言ってきた。
「これは」
「まさか店にあるなんて」
ごく一部の強力なモンスターが持っていると言われているそれがだ、魔術師も驚きを隠せない感じだった。
「嘘みたいだ」
「ですが本物です」
またビショップが言ってきた、彼も今は敬語だ。どうも緊張するとそうした口調になるタイプの様だ。
「これは」
「そうだよな」
「間違いないです」
「俺は」
今度は僧侶が言った。
「古代の守りを」
「古代の守りですか」
「身に着けていると体力が自然に回復しあらゆる攻撃から己を護る」
「これですね」
ダイアを思わせるがダイア以上に輝く宝石が中央にある豪奢なタブレットが出された。
「どうぞ」
「ダンジョンの奥深くにあると聞いてるんだけれど」
「うちにないものはないですから」
店員は僧侶にも素っ気ない口調で答えた。
「ですから」
「あるのか」
「はい」
「では俺もです」
ビショップも言ってきた、敬語だが一人称は変わっていない。
「欲しいものがあります」
「何でしょうか」
「法皇冠です」
これだというのだ。
「被れば己の頭だけでなくその頭脳も飛躍的によくさせる」
「そのアイテムをですね」
「欲しいんですが」
「はい」
それもだった、店員は出してきた。豪奢な王冠を思わせる冠を。飾られている宝石やサファイアやエメラルドだった。
「これですね」
「これは本物だ」
ビショップはその冠を見て驚きの声で言った。
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