39 夢か現(うつつ)か
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
アイツにしたら、ヤツも殺れ。」
トランシーバーで、晋助が狙われていることを告げる。なんだ、聞いてたのか。と言われたので、当たり前だ、スパイをなめんな、と言うとふと笑う声がした。
_「こんなおんぼろ船に乗り合わせちまったのが運の尽きだったなァ。お互い。」
_「アンタもオレの行く先が一緒だと?地球の喧嘩師さん?」
_「さァな?少なくとも観光目的じゃねェのは一緒だ。」
_「観光ダヨ。地獄巡りだけど。」
_「ククク)違いねェ。」
金具が斬られた。
_「せめてェ、地獄で眠りなァ…おんぼろ船の船員共よ。」
_「な、何ィィッ!?」
_「だから言っただろ?あれは呪いの博打だ、って。どっちが先に死ぬかなんて言ったけどケド、二人一緒に死ぬつもりかい?」
_「どうせ踊るなら、アホとよりとんでもねェアホと踊った方が面白れェだろうよォ。」
_「ククク)やっぱり面白いねぇ、侍って。」
_「高杉ィッ!貴様らはすでに用済みの道具。宇宙の塵にしてくれるわァァッ!」
_「用済みなのは、テメェらだよォ。言っただろォ?介錯はオレが務めるってよォ。この刑場においてェ、処刑執行人はオレただ1人。ここは、テメェら全員の首斬り台だァッ!」
あちゃー、こりゃ大変なことになったぞ。だが私は、真選組宛のレポートを書かなくてはならないので、プリントを引っ張り出して、下書きを始めた。
***
三時間後、船が騒がしくなり始めたので、そろそろ鬼兵隊のご帰還だろう。
レポートは先ほど書き終えたので、今は、これから三ヶ月以内に鬼兵隊が起こすテロの? の詳細について、まとめている。そうこうするうちに、晋助が帰って来た。
_「よォ。具合はどうだ?零杏。」
視線を、晋助に合わせる。
_「ええ、大分。ところで。お疲れ様、晋助。神威の具合はどうだった?」
_「…まァ、無事だ。」
_「そう。良かったわ。結局阿保提督はどうなったの?」
彼が、畳の上に腰かけて答える。
_「あァ。…死んだよ。逃げようとしたところを爆破されてなァ。ククク)哀れなもんだぜ?」
_「そう。あ、お茶いる?」
_「あァ。すまねェ。」
_「冷たいのがいいかしら?」
_「あァ。頼む。」
冷蔵庫から麦茶を出して、コップに注ぐ。はいどうぞ、と渡すと、美味しそうに飲んでいた。
_「で、お前は何してたんだァ?」
手元のレポートを見られる。
_「え?仕事。」
_「仕事?」
_「ええ。真選組監察方としての、だけど。」
_「…テロのやつか?」
_「まァ、そういうことになる
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ