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獣篇V
38 座布団は獲りに行くものである。
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トランシーバーをオフにして、晋助と落ち合う場所を決めてから、そこへ向かった。晋助の話によると、今日の夕方からまた、会合があるようだ。神威の処刑祝いらしい。なんとまぁ酷い話だ。
てきることなら参加したくないが、仕方ない。提督をいい気にさせておくのも一興かもしれない。


***

会合が終わり、一旦船に戻る。
船に戻る道すがら、晋助に話を振ってみた。

_「春雨は、今回の一件で二兎を得たわね。」

_「…あァ。だが、座布団はやれねェなァ。」

_「山田くんの回収レベルだわ。ま、それは置いといて。春雨(やつら)もやってくれるわね。まるで私たちが地球の春雨部隊じゃない。全く。おもちゃの片付けくらい、自分でしろや、と思うわ。」

_「……まァ、そうだな。ところで零杏、処刑の日取りについては聞いたか?」

_「…ええ。三日後(しあさって)でしょう?…鬼兵隊も裏方につくのではなくて?」

_「察しがいいなァ。…因みにお前は、何で参戦するんだァ?」

_「うーん。一応刀がベースかしらねー。でも最初はまた子さんと同じように二丁拳銃かしらね。」

_「四刀流じゃねェか。」

_「そうよ。元(今もまだ一応現役)スパイをバカにしないの。www」

_「ほォ。やるじゃねェか。」


ギロリと、冷たい視線を投げ掛けると、一瞬目があったのに、完全に無視された。クソッ殴り飛ばしてやりたい。フルボッコかまして写メ取ってInstagram にでも挙げちゃおうかしらん?www

_「…オイ、お前今何か、物騒なこと考えてただろォ?」

え?見られてたの?www

_「えぇ?いいえー?」


相変わらず、疑い深い顔をしている。



とりあえず、話を続けよう。

_「で、話を元に戻すけど、処刑(しあさって)の件で、指示はいつ出されるの?」

_「明日の朝、万斉から直々に隊士たちに説明がある。が、お前はどこの部隊にも所属はしねェ。オレと一緒に春雨側に回る。」

_「つまりそれは…」

_「お前はオレと行動すらァ。」


エェェェェェェッ!?


_「え?…あ、そう。具体的にはどうすれば良くて?」

_「そん時になったら教えらァ。」

_「はーい。じゃ、待ってます。」



そうこうする内に、部屋に着いた。

_「じゃ、布団敷いとくから、先にお風呂入ってきたら?」

_「あァ。じゃあ入ってくらァ。」



私も、先に寝巻きの浴衣に着替えてから、着物をかけ、お風呂セットを風呂敷に包んでから、布団の準備をする。

と言っても灯りは行灯しかないので、とても見にくい。どこぞの副長のように、瞳孔が全開になりそうだ。




布団を敷
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