第三十幕:迷う心の虹
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輩! 弾いてみてよ!」
笹夜「え!? ここでですか!?」
七夏「私も聴いてみたいです☆」
笹夜「な、七夏ちゃんまで・・・」
心桜「んじゃ、あたしが弾いてみるっ! つっちゃー! これお願い!」
七夏「はい☆」
笹夜「え!? こ、心桜さん!?」
天美さんは七夏ちゃんに浴衣を手渡し、さらっとピアノ演奏を行った。
時崎「天美さん、その曲は『猫踏んじゃった』!?」
俺も弾いた事がある曲。というかそれしか弾けない・・・俺みたいな人は多そうだ。
心桜「これ、定番! つっちゃー浴衣ありがと!」
七夏「くすっ☆」
心桜「んじゃ、次! 笹夜先輩っ!」
笹夜「ええっと・・・」
心桜「お兄さんも!」
時崎「あ、ああ! 俺も是非聴いてみたい!」
高月さんは、しばらく考えて、ピアノを見つめて、そして俺の方を見てきた。
時崎「あ、高月さん、鞄、持つよ!」
笹夜「ありがとうございます♪」
高月さんは、そっとピアノの前にある椅子に腰を下ろした。俺は慌てて写真機の動画モードで録画を開始する。高月さんは、今まで聴いた事のないピアノ曲を演奏してくれた。
高月さんのピアノ演奏はとても繊細で綺麗だった。俺は音楽の事はよく分からないけど、周囲に少し人が集まってきており、これは明らかに高月さんのピアノ演奏が人を惹き付けている事を証明している。演奏を終えた高月さんが軽く会釈をしてくれた。
七夏「笹夜先輩! 素敵です☆」
心桜「流石!」
七夏ちゃんと天美さんが笹夜先輩に拍手をすると、周りの人も小さな拍手を贈ってくれ、高月さんは少し恥ずかしそうだ。
笹夜「・・・・・」
時崎「高月さん、とっても良かったよ!」
笹夜「ありがとうございます♪ お粗末さまでした」
時崎「いやいや、天美さんには悪いけど、同じピアノの音には聞えなかったよ!」
心桜「あはは! 同じピアノなのに、不思議だよねー」
七夏「くすっ☆」
心桜「でも、まさか本当に笹夜先輩が演奏してくれるとは思わなかったよ!」
七夏「ここちゃー・・・もう! すみません、笹夜先輩」
笹夜「いえいえ♪」
心桜「笹夜先輩、こういうの断ると思ってました」
笹夜「この可愛いグランドピアノ、心桜さんの演奏を聴いて、その音色が気になりましたから♪」
時崎「音色?」
笹夜「ピアノは、ひとつひとつ音色が異って個性があります♪」
時崎「なるほど」
笹夜「RunDraw社のピアノは、煌びやかな高音域と優しい中音域が特徴です♪」
時崎「ランドロー社?」
笹夜「ピアノのブランドです♪ このグランドピアノは電子ピアノみたいですけど、本物のグランドピアノように豊かな響きで驚きました♪」
時崎「なるほど、音楽の世界も奥が深い」
心桜「そりゃ、そうだよ! 突き詰めるとキリが無
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