第三十幕:迷う心の虹
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が出来そうだ。もし、七夏ちゃんが七色の光を感覚できなくても、風鈴の優しい音色が補ってくれると思う。俺はサンキャッチャーと風鈴を一緒に買う事にする。風鈴はガラス製と青銅製があるが、音色の響きがスッキリとした青銅製を選んだ。後でサンキャッチャーと風鈴を一緒に組み合わせる加工を行おう。
時計を見る・・・そろそろ約束の時間だ。俺は七夏ちゃんたちの居る3階の浴衣販売コーナーへと急いだ。
時崎「七夏ちゃんたちは・・・まだかな?」
一時間ほど前に別れた場所へと来てみたけど、三人の姿は無かった。もう少し待ってみるか。
心桜「お兄さんっ!」
時崎「え!?」
背後から声をかけられた。
七夏「お待たせです☆」
笹夜「すみません」
時崎「あ、そっち!?」
心桜「レジ、向こうだったからね!」
時崎「なるほど!」
三人を見たところ、天美さんだけ大きな袋を持っていた。どうやら浴衣を買ったのは天美さんだけのようだ。七夏ちゃんと、高月さんも何か買ったみたいだけど、浴衣ではなさそうだ。
心桜「ん!? お兄さんどうしたの?」
時崎「七夏ちゃんと高月さんは、浴衣を買わなかったの?」
七夏「はい☆ 私はお家にありますので☆」
笹夜「私は、髪留めで素敵なのがありました♪」
七夏「柚樹さんもお買い物ですか!?」
七夏ちゃんが俺の手元を見て訊いてきた。
時崎「え!? ああ、ちょっとね」
七夏「くすっ☆」
・・・だけど、何を買ったのかまでは訊いてこない。七夏ちゃんはいつもそうだ。あまり詮索してこないのは、民宿育ちだからなのかも知れないな。
心桜「浴衣10点セットなんて始めて買ったよ!」
時崎「10点セット!?」
笹夜「心桜さんの場合は、着付けセット5点も必要ですので♪」
時崎「着付けセット5点!?」
七夏「これです☆」
七夏ちゃんが手にしているのが「着付けセット」という事らしい。
笹夜「着付け5点は、ゆかた下着、ウエストベルト、伊達締め、着付けベルト、前板です♪」
七夏「浴衣5点は、浴衣、作り帯、腰紐が二本、髪飾り、下駄です☆」
時崎&心桜「色々いるんだねー」
時崎「あっ!」
心桜「おっ! 被った!」
笹夜「まあ!」
心桜「つっちゃー! 着付けセット持ってくれてありがと!」
七夏「くすっ☆」
笹夜「まだ、小物もあります♪」
七夏「ここちゃー、小物も見る?」
心桜「んー、小物はいいよ。団扇とかなら家にもあるし」
笹夜「心桜さん、小物は団扇の他に、籠とか巾着もあります♪」
心桜「あははっ! 団扇も小物だよ!」
笹夜「そうですけど、心桜さんの言う団扇って・・・」
心桜「街で配ってたヤツ!」
七夏「ここちゃー! もう・・・」
笹夜「心桜さんらしい・・・と話してしまっていいの
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