第三十幕:迷う心の虹
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ゃ、しばらくその辺を見て回ってくるよ」
心桜「ありがと、お兄さん! 1時間くらいで、サクッと決めるから!」
時崎「了解!」
笹夜「時崎さん、すみません」
時崎「いや、構わないよ」
七夏「柚樹さん、また後で☆」
時崎「ああ」
さて、1時間くらい建物の中を見てまわる。何かアルバム作りに使えるような物はないだろうか? 或いは、七夏ちゃんが喜びそうな事でもいい。
時崎「書店は7階か・・・」
多くの百貨店は、地下が食料品で、書店や喫茶店は上の方の階にあるけど、ここもそれは同じみたいだ。書店に何か良い情報がないか寄ってみる。新刊をなんとなく眺めていると、家電やパソコン関係の書籍が目に留まる。そういえば、直弥さんから頼まれていた無線ネットワーク機器の件があった。俺はその関連書籍を手にする。最新の機器の紹介はあるものの、パソコンや携帯端末というラインナップだ。無線ネットワーク機器は載ってなさそうだな。
百貨店内に家電販売の場所はあるのだろうか? 百貨店の外に出ればありそうだが・・・時計を見る。七夏ちゃん達との合流時間を考えると、百貨店の外へ出る時間はなさそうだ。そのまま書店を見回す。文房具コーナーが目に留まった。
時崎「これは・・・プリズム!?」
・・・のように見えたが、実際は「ペーパーウエイト」という事らしい。プリズムは光を七色に分ける事が出来るけど、七夏ちゃんにはどのように見えるのだろうか? 確かめたいけど、これを七夏ちゃんに見せるのは直接的過ぎる。七夏ちゃんがプリズムの分光が七色に見えてくれれば良いのだけど、七色に見えなければ辛い想いをさせてしまいかねない。もっと自然に優しく七色の光に触れる方法は無いだろうか!?
時崎「そういえば!」
ひとつ、心当たりがある。俺は書店コーナーを後にして、1階へ移動した。さっき、七夏ちゃんと天美さんが見ていたアクセサリー販売の場所・・・あった!
時崎「サンキャッチャー・・・そんな名前だったな」
サンキャッチャーとは、ガラスやアクリルを多面体にカットした素材に糸やチェーンを通して吊り下げれるようにしたアクセサリーだ。サンキャッチャーの名前が示す通り、太陽の光を受けて光を周囲に広げる効果がある。広がった光は分光され、七色に見える事もある。俺はサンキャッチャーを手にして考える。
時崎「プリズムほどではないが、これもまだ直接的かも知れないな」
サンキャッチャーを眺めて考えていると、涼しく心地よい音が耳に届いてきた。風鈴の音色か・・・その時、俺は考えついた。サンキャッチャーも風鈴も天井から吊るして楽しむ。サンキャッチャーは目を楽しませてくれ、風鈴は音を楽しませてくれる。この二つを組み合わせると面白そうだ。そして面白そうなものは、それを理由に自然と七夏ちゃんにも届ける事
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