第三十幕:迷う心の虹
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好きだから! 写真の事!」と話したのは意図的に狙った事・・・だけど、今のは自然に話してた。・・・そういう事なのか!? 自分の願う事が叶ってほしいと思う心は、先に結果から飛び出してくるのだろうか? いや、まだ分からない。だけど、無意識だったという事は、素直な心の表れなのだと思う。
七夏「??? 柚樹さん!? どうしたの?」
時崎「え!? あ、いや、なんでもないっ!」
七夏「考え事かな?」
時崎「あ、ごめん」
天美さんと合流するまでは、一人で考え込まないように気をつけなければならないな。そのまま歩いてゆくと駅前に天美さんの姿が見えた。七夏ちゃんも天美さんに気付いたようで、掛けてゆく。俺は七夏ちゃんの後をついてゆく形となる。
七夏「ここちゃー!」
心桜「おっ! つっちゃー!」
七夏「お待たせです☆」
心桜「おや? お兄さん!?」
時崎「どうも!」
心桜「どうもー! ・・・って、お兄さんも一緒に来るの!?」
時崎「え!?」
七夏「あっ!」
時崎「な、七夏ちゃん!?」
七夏「えっと、ごめんなさい!」
心桜「なるほどねー。あたしは構わないけどさ」
・・・どうやら、七夏ちゃんは俺が一緒に来る事を天美さんには話していなかったようだ。
七夏「笹夜先輩には話してますから!」
心桜「いや、そういう事ではなくて・・・って、まぁいいか! 列車来るから急ご!」
七夏「はい☆」
心桜「お兄さんも!」
時崎「あ、ああ」
天美さんについてゆく形で駅のプラットホームへ向かう。しばらくすると、線路から音が鳴り始め、遠くから列車が姿を見せる。
心桜「おっ! 新型!」
時崎「え!?」
心桜「お兄さん! 新型列車だよ!」
時崎「そうなの?」
天美さんが指差す先に列車が乗る。俺はその様子を一枚記録した。
またしても天美さんについてゆく形で列車に乗る。俺の後を七夏ちゃんがついてくる。どうやら、進行役は天美さんのような気がしてきた・・・今更だけど。車内は真新しく綺麗なので新型だという事は分かった。
心桜「よっと!」
天美さんは空いている四人掛けの椅子に座る。その隣に七夏ちゃんも続く。
七夏「柚樹さん!」
時崎「あ、ああ」
列車の扉が閉まり、ゆっくりと動き始めたけど、走行音も静かで快適だ。
心桜「笹夜先輩とは駅で待ち合わせだよね?」
七夏「はい☆」
心桜「駅に着いたら−−−」
天美さんと七夏ちゃんは、この後の事を話し始めた。俺は窓辺に頬ずえをつきながら流れる景色追いかける。高月さん・・・さっきも考えてた事だけど、以前に高月さんを駅まで送った事があるので、列車通学している事は分かるけど、隣街に住んでいるのだろうか? 今、七夏ちゃんに訊けば分かる事だけど、いずれ自然と分かる事は・
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