第51話 行動開始
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れない。
「……それでオリビエさんは俺たちにそれを話してどうしたいんですか?」
「決まっているだろう、僕たちもこのパーティに参加しようじゃないか。どっちにしろ君たちもそのつもりだったんだろう?リート君……いやリィン・クラウゼル君」
「やはり俺たちの正体を知っていたんですね?」
「最初はまさかと思ったけどミュラー君に教えてもらった情報と一致してね、それで確信したよ」
「彼もグルだったという訳ですか……」
ミュラーさんもオリビエさんの知り合いだと言っていたから繋がりがあるとは思っていたが、やはり協力者だったか。
「ひとついいですか?」
「うん?なんだい?」
「あなたは一体何を企んでいるんですか?クーデターを利用してエレボニア帝国が攻め入るスキを与えるつもりですか?もしそうなら協力は出来ませんよ」
「おやおや、戦争を生業としている猟兵が言うセリフとは思えないね。君たちからすれば戦争が起きてくれた方が仕事が増えていいんじゃないのか?」
「確かに戦場は俺たちの稼ぎ場かも知れません、だから俺がしていることは猟兵としては間違った事なのでしょう。それでも俺はこの国の人たちに沢山お世話になりました、その人たちを危険な目には合わせたくない。なにより妹がそれを望んでいます、俺はフィーの悲しむ顔は見たくありません」
「リィン……」
「ふふ、そなたらしいな」
俺の言葉を聞いたフィーは右手を胸に当てて熱の籠った視線を俺に向け、ラウラは満足そうに頷いた。
「……なるほど、君は僕が期待していた以上の人物だったね。君に出会えただけでも態々リベール王国に来た甲斐があったと言えるね」
「……何を言っているんですか?」
「なに、気にしないでくれ。いい意味で予想を裏切られただけだからね」
いつもとは違う感じで笑うオリビエさんだが一体なのがおかしいのだろうか?
「リィン君、もし仮にこのクーデターが成功したとしたらこの国はどういった変化を迎えると思うかな?」
「唐突に一体何を……」
「答えてくれるかい?」
オリビエさんが急に話の流れを変えたので少し困惑したがオリビエさんの真剣な表情を見た俺は何かあると思い真面目に考えてみた。
「そうですね、リシャール大佐の目的が何かは分かりませんが仮にこの国の支配が目的なら自分の邪魔となる人間たちを排除しようとするんじゃないでしょうか?例えばモルガン将軍や女王陛下の親衛隊などが思い浮かびますね、実際に彼はモルガン将軍や親衛隊を排除しようと動いていますから」
モルガン将軍とは一回会った事があるが正に軍人と言う言葉を体現した人で女王陛下に絶対の忠誠を誓っていると思う、そんな彼がリシャール大佐の言う事などを聞くはずがないだろう。
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