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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第51話 行動開始
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しそうに地面に倒れてしまった。


「終戦から10年……ただでさえ微妙な時期なのだ。我慢してもらうぞ、オリビエ」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。黙っていたことは謝るからさ……」
「問答無用」
「僕の晩餐会〜〜〜!!」


 オリビエさんはミュラーさんに引きづられて去っていった。


「えっと……いいのかなぁ?」
「構わないでしょう、実際にミュラーさんのいう事は間違っていませんから。それよりもエステルさん……」


 俺はこっそりエステルさんに近寄って小声で話しかけた。


「晩餐会に出席したらリシャール大佐に気を付けてください、もしかしたら何か仕掛けてくるかもしれませんので……」
「ええ、分かったわ。リート君も気を付けてね」


 エステルさんに助言した後、彼女たちはグランセル城に向かった。


「さて、俺たちは姉弟子たちが待ってる酒場に向かうとしようか」
「オッケー、それじゃいこっか」


 俺はフィーとラウラを連れてサニーベル・インに向かった。











「それでは無事に武術大会が終わったことを記念して……乾杯!」
「「「乾杯!!」」」


 オリビエさんの号令と共に全員がグラスを上げてお酒を飲み始めた。俺たちは現在サニーベル・インで武術大会の打ち上げをしている所だ。ここにいるメンバーは俺とフィー、ラウラに姉弟子、グラッツさん、カルナさん、クルツさん、そして先ほど去っていったミュラーさんとオリビエさんも何故かここにいた。


「オリビエさん、あなたは確か謹慎されていたんじゃなかったんですか?」
「いや〜、ミュラー君に「せめて打ち上げだけでも行かせてください!」って土下座してね、何とか許しを得たんだよ」
「このバカは公衆の面前で裸になろうとしたからな、これ以上騒ぎを大きくしないために仕方なく許したという訳だ」
「嫌だなぁ、誠意を見せるには土下座が一番でしょ?更に裸になれば武器を隠し持てない、つまり無抵抗で必死に悲願しているという意味になるじゃないか」
「なる訳ないだろうが、このバカ者が!!」


 呆れた表情を浮かべるミュラーさんをまたいつものノリでからかうオリビエさんにミュラーさんがキレた、何回やるんだよ、このやり取り……


「ミュラーも大変だね、わたしだったらツッコミを放棄しちゃうな」
「まあ根が真面目だから苦労しているんだろうな」


 ミュラーさんとオリビエさんのやり取りを見て改めてミュラーさんの苦労が理解できたような気がした。


「しかしオリビエ殿があのミュラー・ヴァンダール殿と知り合いだったとは思わなかったぞ」
「やっぱりラウラはミュラーさんの名を知っていたのか」
「無論だ、帝国で武術を嗜む
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