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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第51話 行動開始
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シャール大佐が言う軍事力を強化して国を強くすることもアリシア女王陛下が言う他国との協調や繋がりを大事にすることも間違っていない。ただその二人の考えが合わなかっただけだ。


「さて、ここまでリシャール大佐という人物を話してみたけどそろそろ彼が何をしたいのか見えてきたんじゃないのかい?
「……!?ッまさかリシャール大佐はこの国を軍事国家にすることが目的なんですか?」
「過去にエリベール王国はエレボニア帝国に攻め込まれている、そう考える人間がいてもおかしくはない」

 俺の言葉にラウラが続いた、確かにそレが目的ならリシャール大佐がクーデターを起こそうとしたのか説明が付く。
 リシャール大佐の目的がリベール王国を強大な軍事国家にするという事なら、彼がクーデターを起こそうとしている理由になるかもしれない。
 リシャール大佐はこの国を強くしたいがアリシア女王陛下とは考え方が合わない、なら彼女を女王の座から引きずりおろしてそこにデュナン侯爵を入れればリシャール大佐はこの国を陰で操ることが出来る。そうなれば彼が目指す強大な軍事国家を作ることが出来るかもしれないな。


「何てことだ、事態は思っていた以上にマズイ事になっているのかもしれないな……」
「ん、いろいろ巻き込まれたりしてきたけどその中でもトップクラスにヤバいね」


 事態が思っていた以上に深刻なものかも知れないと知り、俺とフィーは頭を抱えた。


「偶然とはいえクーデターの事を知った僕は、帝国の未来を考えてこれを阻止するべきだと思ったんだ」
「つまりあなたはエステルさん達を利用して帝国に対する脅威を未然に防ごうとしているんですか?」
「否定はしないよ」


 あっさりとエステルさん達を利用しようとすることを認めたオリビエさんに、俺は食えない人だと内心で評価する。そして一番聞いておかなければならないことを確認する事にした。


「一つだけだけ聞かせてください、どうしてあなたはクーデターを止めようとするんですか?もしあなたが帝国の諜報員ならこのままクーデターが起こりこの国が軍事国家になれば攻め入る隙を作ることができる。そっちのほうが都合がいいのではないですか?」


 さっきもオリビエさんに話したが、俺は帝国の利益の為に協力する気は更々無い。この人が何を考えているのか確かめておきたかった。


「確かに君の言う通り、このまま事が進めば帝国がこの国を攻め入る口実が出来るかもしれない。でも僕はそれじゃ駄目だと思うんだ」
「駄目とは?」
「リィン君、君も戦場を生業とする猟兵なら理解しているだろう?国の思想や争いに巻き込まれ命を落とし大切なものを奪われていく人達を……」
「ええ、知っています」


 オリビエさんの言葉に俺は肯定する、それは俺達猟
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