第51話 行動開始
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ーとかあたし分かんないんだけど大丈夫かしら?」
「大丈夫さ、エステル君。食事という物はまず楽しむことが基本だからね、あまりそういう事を意識しすぎてしまうと折角の宮廷料理の味も楽しめなくなってしまうよ?」
テーブルマナーを気にするエステルさんを以外にもオリビエさんがフォローした。まあ前に一緒に食事したときに勝手に貴重なワインを飲んだ人が言うと説得力があるな、その後捕まったけど。
「あんたからすればプレッシャーもあって無いようなものよね」
「ハッハッハッ。それでは行こうじゃないか、僕たちをもてなしてくれる愛と希望のパラダイスにっ!」
オリビエさんが高笑いしながらグランセル城に向かおうとした、だがその前方から凄まじい怒気を纏った男性がこちらに向かって歩いて来ていた。
「オリビエ、ようやく見つけたぞ。貴様という奴は本当に俺を怒らせる天才だな……」
「ハッ、君は……!」
その男性とはグランセルに来た一日目に出会ったミュラーさんだった。彼はオリビエさんの昔からの知り合いのようでオリビエさんの奇行に巻き込まれ続けている苦労人でもある。
「毎日毎日、ふらりと出かけて何をしているのかと思えばまさか立場も弁えずに武術大会に参加していたとは……」
「や、やだなぁ、ミュラー君。そんなに怖い顔をするものじゃないよ、笑う門には福来るって東方の言葉もある位だしね、ほら、スマイルスマイル?」
「誰が怖い顔をさせているかッ!!」
いつもの調子でのらりくらりとしているオリビエさんをミュラーさんが凄まじい表情を浮かべながら一喝した。その光景を見てエステルさん、ヨシュアさん、ジンさんはポカーンとしていた。
「……おっと、初対面の方々もいたな。お初にお目にかかる、自分の名はミュラー。先日、エレボニア大使館の駐在武官として赴任した者だ、そこのお調子者とは昔からの知り合いでな」
「いわゆる幼馴染というヤツでね、いつも厳めしい顔だがこれで可愛い所もあるのだよ」
「い・い・か・ら・だ・ま・れ!」
「ハイ……」
茶々を入れてきたオリビエさんをミュラーさんは再び黙らせた。何というかオリビエさんと昔から一緒にいると思うと可哀想に思えてきたな、多分ずっとこんな調子なんだろう。
「コホン、失礼した。どうやらこのお調子者が迷惑をかけてしまったようだな、帝国大使館を代表してお詫びする」
「あ、ううん……迷惑って程じゃないわ。試合ではオリビエの銃と魔法にはずいぶん助けられちゃったし……」
まさか謝罪されるとは思っていなかったらしくエステルさんも困惑していた。だって普段はオリビエさんにツッコミを入れるエステルさんがフォローしているくらいだからだ。
「というかオリビエさん、武術大
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