暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2112話
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の如き笑みを見ることが出来ただろう。
 本来なら、今の状況でこれから口に出すような事を言うのは危険だ。
 だが、ガトーと接してみた感じ、この男が義理堅い性格を持っているのは明らかだ。
 それこそ、騎士……いや、まるで侍をイメージするかのような、そんな義理堅い性格をしている。
 いやまぁ、実際には侍が義理堅いってのは後世のイメージが強いって話も聞くけど……ガトーからはそんな侍の印象を受ける。
 そうである以上、もしここで俺達の事を口にしても、ほぼ確実に上に報告はしないだろうという、絶対的な確信があった。
 にしても、これだけのMS操縦技術の腕があって、その上でこんな性格をしている。
 その辺りの事情を考えると、恐らくガトーはこの世界の原作キャラなんだろうな。
 とはいえ、アムロやシャアとの最後の戦いに参加していなかったのを考えると、原作キャラではあっても、そこまで重要な人物じゃなかったのか。

「もし……もしもの話だが、ジオン・ズム・ダイクンの子供がまだ生きているとしたら……その子供がスペースノイドの為を思って国を作ろうとしているのであれば、どうする?」
「……何?」

 一瞬俺が何を言ったのか分からなかったといった感じのガトーだったが、やがて絞り出すような声で尋ねてくる。

「だから、もしダイクンの子供が生きていたらだ」
「……何故、それを私に問う?」
「何、もしも……本当にもしもの、ifの話だよ。そんな事になったら、ガトーがどうするのか。それを聞いてみたいと思ってな」

 俺の問いに、ガトーは数十秒こちらをじっと見ていたが、やがて口を開く。

「正直、その時になってみなければどうなるかは分からん。だが、ダイクンのご子息が本当にスペースノイドの自立の為に、連邦などという醜悪な者達という楔を断ち切るのであれば……その時は……」

 それ以上を口にする様子はなかったが、やがてガトーは俺の方を見て小さく頷く。
 ここに、契約はなった。
 勿論これはあくまでも口約束にすぎないが、それでもガトーは半ば確信しているだろう。
 俺が、セイラを……いや、アルテイシアというダイクンの1人娘と手を組んで何かをしでかそうとしているのは。
 あ、いや。セイラじゃなくてシャア……キャスバルの方と手を組んでいると判断してもおかしくはないか。

「時が来れば、全てが公になる筈だ。お前が本当にどのような道を選ぶかは、今すぐに決めなくてもいい。その時までじっくりと考えた上で決めてくれ。どの選択がスペースノイドの為になるか、その大義を含めてな」

 ガトーは俺の話に乗ると決めたが、勢いで決めてしまった場合、後で後悔してしまうという可能性がある。
 それを考えると、やはりここはしっかりと考えた上で決めて欲しいと、そう思うのは当然だろ
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