暁 〜小説投稿サイト〜
妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)
第22話 仲間
[1/5]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話

「――もうこんな馬鹿な真似はすんじゃねェぞ、もうできればアンタの顔なんざ見たくもねェ…」

目の前で上半身裸が露わになっている男、幽鬼の支配者(ファントムロード)のマスターのジョゼ・ポーラに告ぐ。
ボロボロの状態でもう動けないとも思えるジョゼは未だに意識がある。微かにだが、それでもレッドからの脅しとも思える忠告をその耳で聞き取れた。
彼の中にあった”自信”はなくなっており、もはや再戦を望んでいない。これから先はトラウマになるのだろう。
微かに残った意識はレッドの忠告を聞き、ジョゼは気絶した。

レッドは周りに走っていた放電と黄金のオーラを消し、金髪だった髪は茜色へと戻る。
(スーパー)サイヤ人2”の状態から通常状態になったことで先ほどまであった巨大な力の渦は消え去り、外にあったであろう青空以外の自然は元へと戻っていく。

「…ふぅ…」

まるで一仕事を終えたように溜息を吐き、レッドは崩れている方の壁へと足を運ぶ。
空中浮遊も可能できる彼からすれば、ここを通ったほうが近道だからだ。

そうしてこの部屋から出る一歩の直前、彼の後ろから”魔の手”が差し掛かる。

その手の正体は、幽鬼の支配者(ファントムロード)のエレメント4の一人、アリアだ。
気配を、息を殺してレッドの背後へと近寄る。
彼はこれから行おうとすることは、前回にて妖精の尻尾(フェアリーテイル)のマスターであるマカロフにした事と同じ、魔力の枯渇である。

アリアの魔法は魔力があまりない人間ならばそんなに致命傷にはなり得ないが、聖十大魔道程魔力の高い者であれば話は違う。
故に、マカロフは前線で倒れた。

(――己のマスターと同じ運命を辿るとなんて。超サイヤ人も解いている、隙だらけ)

正に絶好の機会(チャンス)。この手を逃すなんて阿呆のすることだ。
マカロフでさえこの手で屠ったのだ、ならばこの男を始末するのにはそう難しくない。
エルザの時はやられてしまったが、今この男をやれを償う対価になるはず。


まるで狂気を含んだような笑みを深め、涙を流しながら背後に近寄るアリアに気づく素振りも見せないレッドに段々と近づき――そして

(もらったぁ――ッ!!?)

「もう終わったんじゃ――ギルド同士のケジメもつけた。これ以上を望むならそれは”掃滅”――跡形もなく消すぞ」

その場に現れた一人の老人、アリアの手によって倒れたであろうマカロフがこの場で回復しきった状態でアリアを魔法で伸びた手で殴り飛ばし、ノックアウトさせた。

「ジョゼを連れて帰れ、今すぐに」

たった今倒したアリアに対して険しい顔でそれだけを脅し、目の前でこちらに気づいている(・・・・・・)
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ