第四十五話 二学期になってその八
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「またあの子ね」
「もう日参って感じ?」
毎日参拝しているという意味です。
「二学期の最初からなんてね」
「あの子本気ね」
「というかちっちもやるわね」
今日もこんなことを言われました、どういう訳か。
「あんないい子見付けて」
「これはいける?」
「もうあの子すっかり、だしね」
「そうそう」
「何がすっかりなのよ。同じ大教会だし」
それにです。
「何故か毎日来るから色々言ってるだけよ」
「やれやれ、そこでそう言うからね」
「ちっちはまだまだなのよね」
「何でやるからまだまだになるのよ」
このことがさっぱりわかりません、小柄な私は皆を見上げてそのうえで眉を曇らせていました。
「また急に」
「まあまあ」
「それはともかくとしてね」
「あの子いい子じゃない」
「背が高くて可愛くてね」
「可愛いかしら」
そんな印象は全然ないです、かといって悪いって感じもないですが。ごくごく普通の外見だと思います。
「そんなに」
「結構いけてるわよね」
「背が高くてすらっとしてるしね」
「あの背だったら特撮にも出られるわよ」
「ちっち特撮俳優さん好きよね」
「それは私が背が低いからよ」
小学生の頃はどっちかっていうとクラスでも高い方だったのに成長が止まって今は一五〇しかないです。
「それに恰好いい人多いし」
「特撮から出る人も多いしね」
「要潤さんだってそうだしね」
「オダギリジョーさんなんか特にだし」
「藤岡弘、さんなんかあれで七十五歳超えてるし」
「あんな七十代いないわよ」
「あの人位になったら別格だけれど」
ここでこう言った私でした。
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