第五十二話
[8]前話 [2]次話
第五十二話 正式に決まってから
新曲はどういった作詞作曲でどうして歌って演奏していくかがおおよそ決まった。その後でだった。
華奈子と美奈子は自宅に帰って晩御飯の後で一緒にお風呂に入り湯舟の中で向かい合った時に話をした。まずは華奈子から言った。
「ねえ、春奈ちゃんの提案でね」
「ええ、私達のそれぞれが歌う時はね」
美奈子がその華奈子に応える。
「もう一方が楽器を演奏することでね」
「決まったけれど」
「これはいいわね」
「美奈子もそう思うでしょ、あたし美奈子の演奏はね」
華奈子は自分から話した、湯舟は二人が入っても十分な広さだ。
「あると凄い歌いやすいの」
「私もよ。華奈子の演奏はね」
「歌いやすいのね」
「かなり合ってるわ」
美奈子は自分の言葉で言った。
「本当にね」
「春奈ちゃんそういうこともわかってるわよね」
「絶対にね」
「それで提案してくれたのね。若しもね」
ここでこうも言った華奈子だった。
「私がサックス拭いたらね」
「それね」
華奈子は美奈子の今の言葉にまさにという顔で返した。
「あたしフルートはね」
「上手に拭くことは」
「美奈子位には絶対に無理よ」
「私もよ。華奈子位に上手にサックスを拭くことはね」
「出来ないわよね」
「無理よ」
美奈子は一言で答えた。
「華奈子のサックスのレベルかなり高いから」
「そんなに?」
「小学生とは思えないわよ」
そこまで上手だというのは美奈子だけでなく他のメンバーも聴く者達も言うことだ、華奈子はセンスがあり練習が好きなのでその腕はかなりのものになっているのだ。
「だからね」
「あたしのレベルにはっていうの」
「出来ないわ」
「それでなのね」
「春奈ちゃんの提案はね」
「美奈子にとってもいいものなのね」
「そうよ」
こう華奈子に答えた。
「本当にね」
「そうなのね、美奈子はあたし位拭けると思ったら」
「フルートも拭けるからかしら」
「ええ、そう思ったけれど」
「そうもいかないわ」
実際にはとだ、美奈子は華奈子に冷静な声で答えたそんな話をしながら風呂に入っていた。
第五十二話 完
2018・5・16
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ