暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
最終章:夢を追い続けて
第74話「夢を追い続けて」
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点があるとすれば、秋十君の二重之閃の方だ。……つまり、瞬時に放つ連撃の類……!)」

 桜もブレードを構え、迎撃の構えを取る。
 ダメージ覚悟の攻撃はしない。それでは秋十の全力を受け止めたとは言えないからだ。
 全力の技を防いだ上で、倒す。それが桜の取った行動だ。
 ……そして、その判断が勝敗を分ける事にもなる。

「……行きます!!」

「っ、来い……!!」

 瞬時加速で一気に間合いを詰める。
 間合いに入るまでの間、桜は何通りもの想定をする。
 どのように、どこから、どれほどの強さで。
 ありとあらゆる推測を重ね、それら全てに対応できるようにする。

「――――――」

 ブレードの間合いまで入るのに、時間にしてもう1秒とかからない。
 だというのに、秋十にも、桜にも、それは何十秒にも伸びて感じられた。

「ッ――――――!!」

 どのような技で来るか、どう対応するか。
 ……それらの考えは、次の瞬間に吹き飛ばされた。

「ぉ、ぁあああああっ!!」

   ―――“二刀(にとう)九重之閃(ここのえのひらめき)

「ッ……!?」

   ―――“九重の羅刹”
   ―――“九重の羅刹”

     ギギギギギギギギィイイイン!!!

 ……勝敗は、一瞬だった。
 秋十の放つ九重の連撃、その二つ。
 そして、対処するために桜が放った九連撃、その二連続。
 どちらも計18連撃なのには変わりない。
 故に、勝敗が決するとすれば。

「が、ぁ……!?」

 一息の間に放たれる攻撃の数が多い方だ。
 桜にとっては後手に回った上に初見の技。
 だからこそ、この一瞬。完全に秋十が桜を上回ったのだ。

「ッ……!!」

「(SEは、削り切れていない……!?しまっ……!)」

 だが、それでSEがなくなる訳ではなかった。
 僅かに残ったSEを以て、桜は技による硬直で動けない秋十へと突撃する。

「ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」

「ぐっ、くっ……!?」

 反応が遅れた秋十は、まともにブレードを食らってしまう。
 そのまま、地上に向けて押し込まれていく。

「(SEが……くそっ……!)」

 ISとブレードの間に自分のブレードを割り込ませ、何とか引き剥がそうとする。
 しかし、火事場の馬鹿力なのか、なかなか引き剥がせない。

「(なら……!)はぁあああああああっ!!」

 押してダメなら引いてみろ。
 そう言わんばかりに、秋十はブレードを引っ張り、逆に引き寄せた。

「ッ……!」

 一瞬SEの減りが早くなるが、それによって桜の体勢が僅かに崩れる。
 それにより、ブレードがISから離れ、SEの減りがな
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