最終章:夢を追い続けて
第74話「夢を追い続けて」
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に放たれた膝蹴りを受け止めるために防御せざるを得なかった。
「タダでは終わらん……!」
「くっ……!」
防御した際に仰け反った体を捻り、回し蹴りを秋十へと叩き込む。
ガードはしたものの、それでもダメージが秋十へと通る。
「っ……!」
「ッ!」
どちらも攻撃を食らった反動で後ろに下がる。
仰け反った首を動かし、即座にライフルを展開。射撃を繰り出す。
互いに同時に放った弾は、奇しくも唯一当たりそうな一発が相殺されるに終わった。
「ぉおおっ!!」
それを認識して……否、相殺されようがされまいが、秋十は次の行動を起こしていた。
まるで弾かれるように弧を描く軌道で桜へと間合いを詰める。
「っ……!」
そして、桜も同じように弾かれるように移動。
秋十の突撃を躱す。
「つぁっ!」
「っ!ぉおおっ!!」
それは、さながら某七つの龍の玉の戦闘シーンのようだった。
宙を駆け、ブレーキと同時に突撃を躱し、桜はブレードを振るう。
それを、秋十は目の前を通り過ぎるぐらいギリギリで躱し、反撃に切り上げを繰り出す。
「ッ!」
「くっ……!」
さらにそれを躱し、また反撃を繰り出す桜。
秋十も負けじと反撃を繰り出す。
だが、それらはお互いの“風”と“水”の効果で決して当たらない。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「っ………」
互いに一度間合いを離し、呼吸を落ち着ける。
千日手……という訳ではない。
どちらも一歩も引けを取っておらず、少しでも油断すれば勝敗が決まる。
つまりは、気力と意地の勝負であった。
そして、その点において二人は決して負けそうになることはなく、結果的に千日手に見える程、決め手となる一撃が当たらない状況が続いた。
「はぁ……はぁ……ふぅ〜……っ」
「ッ……」
息を整え、互いの様子を探る。
「(SEはとっくに半分を切った)」
「(こうなれば長期戦は不可能。秋十君もそれを理解しているはず)」
「(短期決戦は桜さんの方が有利。“想起”を使われたらまず長く保たない。……尤も、それは桜さんも同じだけど)」
既に何度も斬り合い、お互いのSEはあまり残っていない。
決着をつけるのならば、短期決戦しかないと思考の中で断言する。
「(……やるなら、今しかない。俺の……俺と夢追の出せる、最強の技を)」
「(……来るか。秋十君。……全力で、俺にぶつかってくるか)」
秋十がブレードを静かに構える。
間合いは離れており、桜が意図的に間合いに入らなければ当たらない程だ。
だからこそ桜も冷静にそれを分析する。
「(……四属性関連の技ではないな。共通
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