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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第263話 文化祭V 楽しい? お化け屋敷
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文化祭で一緒に回った。笑顔が絶えなかったのは言うまでもなく、レイナもリュウキも心から文化祭と言うものを満喫した。リュウキにとって初めての文化祭と言う事もあり、ひとつひとつの反応が新鮮でレイナにとっても新たな心持ちだった。
そして文化祭。
ここのは規模がそれなりに大きく、クオリティもそれに比例して高い。やはり次世代の学校のモデルケースである、と言う事を改めて実感できると言うものだった。要所要所に高精度のAIを存分に使った機能の数々があり、案内板の表示には、まるでSAO時代に幾度となくみたクリスタル・スフィアを使って表示を可視化させている所だってあった。
元々、キリトのメカトロニクス・コースと言った様に、様々な分野のコースに分かれて学習をしている為、それらの応用版を皆盛大にこの文化祭で活かしているのだろう。
「ふわぁぁ……、やっぱりすごいねー。リュウキ君、ここって現実世界だよね? ね?」
「んー……えいっ、と」
「ふぇっ……?」
リュウキはレイナの頬を笑いながら 抓むと、ゆっくりと引っ張った。先程の喫茶店でのやり取りのお返し、と言った意味も多少なりあるだろう。
そして、勿論 滅茶苦茶優しくしてくれているからか、レイナはちっとも痛くないんだけど、リュウキの笑顔を、ここまでの至近距離見たらそれどころではなかったかもしれない。
そして 粗方満足した様で、ぱっ とリュウキは手を放すと改めて聞く。
「ここは現実、だろう?」
「え、えへへへ……。うんっ! でもね……」
レイナはニコリと笑ってはいるのだが、頬をぷくっ と膨らませた。
「いきなりびっくりしたんだよー? リュウキ君っ!」
膨らませたのは一瞬だけだった。直ぐに表情が綻ぶ。柔らかくなった。
「ふふ。それに私はねー、その確認の仕方より、こっちの方が好きっ!」
ぴょんっ、とレイナはリュウキに飛び込む。その腕をとって身体を密着させた。
其々互いの匂い、温もり、鼓動……。確かにALOやSAOでも感じられる事は感じられたが、やはり情報量では圧倒的にまだまだ現実世界の方が勝っている。
言葉では言い表せない、数値では まだ決して再現できない程の膨大な情報量が瞬時に脳内に入ってくるのが判る……、と難しく考えそうだったリュウキは、頭を軽く振って、現実のレイナも、仮想世界のレイナも同じだと強く思って、笑った。
「間違いなく現実……だね? リュウキ君はどう?」
「そうだな。現実だ。間違いなく。……それに、オレもこっちが良い。……ん」
「あはっ。私もだよ」
互いに互いを抱き寄せる。
この場に誰もいなくて良かった……と思ったのは、それから数分後の事だった。……隠れて見られていたかもしれないが、とりあえず 2人は
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