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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第55話
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〜オルキスタワー・屋上〜



「う、嘘だろう……?僕どころか本気を出していないとはいえ”劫炎”まで灰のお兄さん達に負けるなんて………それに”深淵”とも並ぶ―――いや、下手したらそれ以上の”魔女”の君は一体何者なんだい……っ!?」

「そのエマさんが探している”魔女”がどういう人なのかは知らないけど………”トールズ第U分校の新Z組のクラスメイト”―――――それが”今の私”よ。」

リィン達に敗北したマクバーンを見て信じられない表情をしているカンパネルラに見つめられたゲルドは静かな表情で答えて杖をカンパネルラに突き付け

「勝った……の……?あたし達が結社の”執行者”相手に……」

「ああ………これも分校長達の”補講”によって”格上”と頻繁に戦い続けた成果だろうな……」

「まあ、あの”化物”達と比べれば、”道化師”の方はまだマシですものね。」

「クク、つーかランドルフ達よりも弱く感じたぜ?」

「フフ、それに”補講”は私達だけでなく教官達にとっても意味はあったようですわよ?」

ユウナ達がそれぞれ勝利に喜んでいる中リィン達の勝利にも気づいたミュゼはリィン達に視線を向けた。



「フウ………何とか無力化できましたわね………」

「ええ、でも………」

「恐らく今のでその気にさせたかもしれませんわ。」

「………………」

一方マクバーンの戦闘不能を見たセレーネは安堵の表情で溜息を吐き、レンとシャロン、リィンはそれぞれ警戒の表情でマクバーンを見つめていた。

「クク………クルーガーの小娘もだが、灰の小僧達も随分成長したじゃねえか………思わず本気を出しそうになっちまったが………――――お前達が本気を出さねぇならそれはそれで面白くねぇ話だ。”本気”を出せよ、小僧共。とことんやり合おうぜ………?」

「……………(彼を本気にさせる訳にはいかない。だが、このままでは……)」

全身に黒い炎を纏って立ち上がったマクバーンの言葉に対してリィンは何も答えず、判断に迷ったその時!

「――――そうはさせないわ!」

娘の声が突如、その場に響いた後何とアリサとマキアス、エマがエマの転移術によってリィン達の側面に現れた!



「はああっ………!」

「そこっ………!」

「わわっ………?」

「ちっ………!」

マキアスとアリサは現れると同時にそれぞれカンパネルラとマクバーンに対して奇襲攻撃を行い、二人の奇襲攻撃にカンパネルラは慌てた様子で、マクバーンは舌打ちをして回避した。

「マキアス、アリサ……!」

「それにエマさんも……!」

「お、お嬢様……」

「うふふ、先月のエリオットお兄さん達といい、美味しい所を持っていくなんて、やるようになった
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