第55話
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「……た、確かにクロチルダさんが来てるなら……」
「……このような状況で出てこない方ではありませんわね。」
オリヴァルト皇子の質問に仲間達と共に血相を変えたリィンは呆けた声を出し、マキアスは戸惑いの表情をし、シャロンは静かな表情で呟き
「……姉さんの気配は確かにこの地にあります。それなのにこの場所に姿を見せないということは………」
「――――もしかして”結社”と袂を分かったんじゃないの?」
「あはは―――大正解!いやぁ、メンフィルの”蛇狩り”から生き延びた使徒たちの間で”方針”の違いが出ちゃってさ!2対1で彼女の主張が退けられちゃったんだよねぇ!」
「そして”深淵”は出奔―――現在、行方知れずってわけだ。一応補足を頼まれたが………面倒くさいったらありゃしねぇ。」
エマとセリーヌの推測にリィン達が驚いている中カンパネルラは呑気に笑いながら拍手をしてマクバーンと共に事情を説明した。
「……やっぱり……」
「何やってんのよ、あの女は……」
「エマ………」
エマは疲れた表情で肩を落とし、セリーヌは呆れた表情で呟き、アリサは心配そうな表情でエマを見つめた。
「それだけじゃないだろう。”目当ての連中”――――それ以外にもいるという表現だ。サザ―ラントでは何者かの手先の”西風の旅団”が潜んでいた。だが現在、クロスベル帝国軍やクロスベル帝国軍警察、そして遊撃士協会によって猟兵関係者はクロスベル周辺―――いや、クロスベル帝国の領土内から徹底的に締め出されている。―――ならば一体、何者だい?そして幻獣や今回のような騒ぎ、その相手との対決を通じて”何の実験”をしようとしている!?」
「…………………」
(……なるほど。)
オリヴァルト皇子の問いかけに対してヴァイスは真剣な表情で黙ってカンパネルラ達を睨み、ある事に気づいたミュゼは一人納得した様子でいた。
「アハハ、さすがは放蕩皇子!」
「クク、落ちぶれたとはいえなかなか冴えてるじゃねぇか。」
オリヴァルト皇子の推測にマクバーンと共に感心したカンパネルラが指を鳴らすと二人の背後の上空に突如巨大な影が現れた!
「……!?」
「影……?」
「まさか―――」
「くっ……!」
「アルティナ……!セレーネにエリゼ、アルフィンにレン教官、それにエマにセリーヌ、ゲルドも……!」
「了解です……!」
「「「「はいっ……!」」」」
「ええ……!」
「うん……!」
「わかった……!」
「セシリア将軍、念の為にお願いします……!」
「アルちゃんもお願いします……!」
「ええ、お任せください……!」
「了解しました……!」
巨大な影――
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