機動戦士ガンダム
2111話
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接触しているのはあくまでもシャドウミラーに所属する者ではなく、ルナ・ジオンに所属する者達だ。
そう考えれば、ガトーのような人物はいてもいいのかもしれないな。
「どうだろうな。それにしても、ガトー中尉は噂で聞いた以上に堅物みたいだな」
『ふん。栄光あるジオン軍の軍人なのだ。それは当然だろう』
「栄光あるジオン軍、ね。なぁ、その堅物のガトー中尉に聞きたいんだが、お前は何の為に戦っているんだ?」
『何の為、だと? それは当然大義の為だ!』
「大義? それは、スペースノイドの独立か?」
『然り!』
「……その割には、ジオン軍はコロニー落としなんて真似をして、スペースノイドを虐殺してるが?」
『惚けるな! そのような真似をしたのは、貴様等であろう!』
「やっぱりそうなるか。もっとも、俺はそれに参加してなかったが。……けど、その作戦を命じたシーマの上官は、催眠ガスだと騙して毒ガスを使わせた。当然それを命じたのはもっと上……コロニー落としがジオン軍にとって大きな意味を持つ事を考えれば、ギレン・ザビが命令した可能性もあるだろうな」
『貴様ぁっ!』
俺がギレン・ザビの名を出した瞬間、ガトーのザクは持っていたザクマシンガンの銃口をこちらに向けてくる。
当然そうなればセイバーフィッシュも動きを止めたこっちに攻撃してきてもおかしくはないのだが……ちょうどこの瞬間、最後の1機を俺が撃破してしまった以上、周辺にセイバーフィッシュの姿はない。
勿論、ここは連邦軍の中でもこの宙域に派遣された部隊の奥深くだ。
周囲にはサラミス級やマゼラン級が他にも幾つもあり、こうしている今もこちらを狙っていつ攻撃を仕掛けてきてもおかしくはない。
MSを破壊されても平気な俺とは違って、ガトーは当然生身の人間だ。
いや、パイロットスーツを着ている以上、そのまま宇宙に放り投げ出されても即死する可能性は少ないが、それはあくまでも無傷の場合だ。
それこそ軍艦のメガ粒子砲を受けてしまえばどうなるのか……それは、考えるまでもない。
にも関わらず、ガトーはそれを承知の上で俺にザクマシンガンの銃口を向けているのだ。
それだけに、そこにある覚悟は本物だと言えた。
だからといってそれを俺が受け入れるかどうかは、また別の話になるのだが。
「一度、よく考えてみるといい。お前が何の為に戦っているのかをな。お前程の技量の持ち主なら、偽りのジオンではなく、真実のジオン……自分の支配欲の為ではなく、真の意味でスペースノイドの為に戦った方がいいと思うけど……な!」
その一言と共に、スラスターを噴射させて機体を動かす。
同時に、一瞬前までFS型のあった場所をサラミス級の放ったメガ粒子砲が通りすぎた。
幸いにも、射角の影響からそのメガ粒子砲はガトーの機体
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