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第一章

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 #;*@%&と言われても読んでも何が何だかわからない、それでそのパソコンの持ち主も最初はこう彼女に言った。
「いや、それじゃあわからないから」
 何を言っているのか全くわからなかった、それでだ。
 彼女とパソコンでやり取りをするうちに彼女wこう名付けたのだ。
「ノイズにしたよ」
「それがその名前か」
「うん、そう名付けたよ」
 持ち主は通っている大学の友人にこう話した。
「とりあえずに」
「ノイズっていうとあれか」
 友人は持ち主にこう返した。
「何を言っているかわからないからか」
「そうなんだ、画面に出て来る顔は可愛いけれど」
 それでもと言うのだ。
「もう何を言っているのか」
「全くわからないからか」
「それでだよ」
 まさにと言うのだ。
「そう名付けたんだよ」
「そうか、しかしね」
「しかし?」
「彼女はそう君に言われてどう言ったんだい?」
「相変わらずだよ」
 持ち主は友人に肩を竦めさせてから答えた。
「もう記号を適当に書いた文章で返事をしてね」
「わからないんだ」
「そうなんだ、何を言いたいのか」
「やれやれだね、しかし」
「しかし?」
「ほんの少しずつだけれど」
 それでもと言うのだった。
「何か日本語らしき言葉が出来てきたよ」
「日本語なんだ」
「英語もあるかな、しかしね」
「記号以外にも出て来たんだ」
「そんな感じだよ」
「そうか、しかしよくネットアイドルとかいうけれど」
 友人はここでだ、持ち主にこうも言った。
「実際にね」
「そうした存在がパソコンに出て来るとかだね」
「AIのバグかな」
「そうかな、まあそれはそれでって思って」
「そのままやり取りを続けているんだ」
「そうなんだ、しかしね」
「やり取りがだね」
「全くわからないままだよ」
 日本語らしき言葉が出てきだしてもだ、それでもというのだ。
「何時かわかる言葉書き込まれるかな」
「そのことに期待かな」
「何か遠い期待みたいだね」
「僕もそう思うよ」
 こうした話を友人としたその日もだった、持ち主は彼女、ノイズと名付けたパソコンの中の少女とキーボードで文字を入力して会話を試みた。だが。
「9kanz;@:mahiahe」
「いや、そう書かれてもわからないから」
 持ち主はこう返すしかなかった。
「とてもね」
「k;-93dm;azna;@」
 返事は相変わらずだった、とかくだ。
 ノイズとはこうしたやり取りばかりだった、それでもだ。
 彼はやり取りを続けた、そして大学で友人に話した。
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