第4話
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ーナ”ですわ」
凄いな……
俺には丸まった毛玉にしか見えない。
なのに白鳥さんには区別が付くんだ……
「うわぁーかわいい!!」「何これぇ〜超フワフワぁ」
写真を見るや俺の感想とは真逆で、佐藤さんと渡辺さんが女子らしい華やかな声で歓喜する。
そうか……猫好きはここで感動しないとならないのか。
「本当だ可愛いなぁ……このカゴの3匹は凄く小さいけど、生まれたて?」
そう、巨大なペルシャ猫が小さいペルシャ猫2匹を抱え、その隣のカゴには3匹の更に小さいペルシャ猫が写ってるのだ。
「そうなんですのよ! 先月に生まれたばかりの子猫ちゃんなのです!」
あ、はぁ……そうですか。
何で自慢気なんだ?
「先生も興味あるんですか?」
何かに気付いた蔵原は巨大猫3匹の向こう側を見て、突然誰かに話し掛ける。
まぁ先生なんだけどね。
「ええ、楽しそうに猫の話をしてるのが聞こえてね……」
「そう言えば先生も実家で猫を飼ってるって言ってたけど……おい大神。先生の飼い猫を当ててみろ!」
また無茶振りぃ〜!? 知らねーよ、他人の飼い猫なんて……
「え、え〜っと……み、三毛猫?」
「す、凄い……何で判るの? ほら、実家の猫“ミーちゃん”よ」
そう言って驚きながらもスマホに保存されてる写真を見せてきた。
だが俺にはやはり巨大な三毛猫が小さな三毛猫を抱いてる写真にしか見えない。
それに俺は見たままを言ってるだけで、飼い猫の種類なんて判るわけない。
そんな事を知らない巨大猫4匹は、俺の周囲に集まり猫の話題で盛り上がってる。
盛り上がってるとこ悪いが、俺は怖くてしょうがない。
蔵原に助けを求めようと視線を向けたが……
「リューく〜ん!! 一緒に帰ろ〜」と、今朝見た蔵原の彼女が現れた。
「何だよ、幸……今、美人に囲まれて至福の時間を過ごしてたのに、現実に戻すなよ」
何でこんな美少女に抱き付かれてるのに、女好きのコイツはウンザリ顔なんだ?
あの巨乳を顔に押し付けられて、羨ましいとしか言い様がない!
そんな羨望の眼差しで眺めてると、『やれやれ』と言う顔で立ち上がり彼女さんと共に教室を後にする蔵原。
それを見て三毛猫先生が「あれが噂の“真田さん”ねぇ……」と呟いた。
真田さん……蔵原の彼女の事かな? 有名なのかな? 何でかなぁ?
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