第5章:幽世と魔導師
第167話「戦いの果てに」
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なく、そのまま触手によって雨のように連打攻撃が繰り出される。
「くっ……!」
―――“速鳥”
―――“扇技・神速”
全開の霊魔相乗による強化と、霊術による敏捷強化で触手を躱す。
ギギィイン!!
「ちぃ……!!」
しかし、そこへ式姫が襲い掛かってくる。
さらには、守護者から矢が放たれ……。
「邪魔だ!」
転移魔法で式姫の背後に転移、蹴り出し、矢にぶつける。
式姫を一人減らしたが、その程度では意味がない。
「ぐっ……く……!!」
触手の攻撃を凌ぎながら式姫の攻撃と守護者の矢をどうにかしなければならない。
その状況に、優輝は即座に転移して避難する。
「……設置、完了」
「ッッ……!!」
しかし、守護者は、さらにその上を行く。
「(やはり、術式を用意していたか……!!)」
―――“偽・焦熱地獄”
その瞬間、地上にいる式姫ごと、広範囲が焼き尽くされた。
「ッ……!?何、この熱気……!?」
「アリシアちゃん!」
「させない!!」
幸い、移動しながら戦っていたためか、司たちがいる場所までは届いていない。
だが、それでも熱気だけで非常に強力なものだと理解できた。
「くっ……!」
熱気に驚いたアリシアをフォローするようにユーノが助けに入る。
「ごめん……!」
「気にしないで!……今ので、奥の式姫が巻き込まれたみたい。劣勢が、何とかなるかも……!」
そして、その霊術は、奇しくも司たちの助けになっていた。
「っづ……!!」
そして、優輝は転移魔法によって上空へと逃げていた。
だが、それでも届く熱気に冷や汗と汗が止まらない。
さらには、その状況下でも守護者の攻撃は飛んできていた。
「(陣を足場に肉薄してくるか……!)」
創造した剣やレイピアをぶつけて矢を逸らし、肉薄する守護者を視認する。
「……準備していたのは、そっちだけじゃない!!」
優輝もまた、守護者と同様に戦闘しながら切り札の準備をしていた。
そして、今それを開放した。
「(帝から見せてもらったいくつかの宝具……!それらを今、模倣する!!)」
―――“模倣創造”
練られていた術式が起動する。
傍らには赤い槍。手には金色を基調とした巨大な斧が握られていた。
刀は適当に創造した鞘に収められ、今は優輝の腰に差されている。
ギィイン!ギギィイン!!
「ッ……!」
接近しながら放たれる矢を、その斧で弾く。
斧の質量と、その斧に込められた“
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