暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第167話「戦いの果てに」
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え、守護者はその糸を断ち切ろうとしてくる。
 そのため、効果はほんの僅かな時間だった。
 しかし、それでも守護者の障壁を破る事に成功する。

「ッ……!」

 いざ転移して懐に飛び込もうとした瞬間に、地上から矢と霊術が飛んでくる。
 守護者の召喚した式姫達による妨害だ。

「邪魔を……」

 それを躱し、魔力結晶を五つ砕く。
 そして生成される大量の大剣。それら全てが地上に向けて放たれる。

「するな!!」

 式姫の何人かはその剣を躱しきれずに貫かれる。
 さらに、突き刺さった大剣が共鳴するように大爆発を起こす。
 これによって躱した式姫も何人か倒す事に成功する。

「くっ!」

 そこへ飛んでくる霊術を転移で躱す。
 ……が、途端に優輝は動けなくなってしまう。

「(拘束の術式……!やられた!)」

 それは、守護者が仕掛けた罠だった。
 大剣を創造し爆発させるまでのほんの僅かな時間に、守護者は術式を仕掛けていたのだ。

「ッッ……!」

     ギィイン!!

 トドメとばかりに眉間に向けて放たれる矢。
 それを、爆発で散らばった魔力から生成した剣でギリギリ逸らす。
 こめかみを掠り、脳が揺さぶられる。
 だが、優輝は血を流しながらも気絶はしなかった。

「ぐっ……!」

 今度は、掠った側へと顔を傾ける。
 守護者は、矢の後ろから追従するように優輝に肉薄していた。
 そして、刀による刺突を繰り出していた。
 
「っ、ぁ……!」

 矢が掠った反対側が、僅かに斬られる。
 これ以上は躱せないと判断した優輝は、即座に転移魔法を発動。
 しかし、転移先は短距離とはいえランダムだった。

「ッ!!」

   ―――“呪黒剣-魔-”

 そのため、優輝は転移直後に周囲に黒い剣を繰り出した。
 葵が得意としていた霊術を、魔力で繰り出し、式姫を牽制する。

「っつ……!」

   ―――“息吹”

 しかし、それでは守護者の矢は防ぎきれない。
 殺気を頼りに矢を回避し、掠った傷に霊術をかけておく。
 悠長に回復する暇はないため、持続的に回復させることを選んだ。

「そこか……!」

   ―――“弓技・瞬矢”
   ―――“弓技・閃矢”
   ―――“弓技・螺旋-真髄-”

 追撃の霊術を転移で躱し、矢の攻撃で反撃する。
 椿の技術と、創造魔法による遠隔操作で同時に三つの技を放つ。
 遠隔操作で疑似的に弓を引き、射た矢は守護者の動きを制限し、本命の優輝自身が放った矢で攻撃した。

     ギィイン!!

「ッ……!」

 だが、その矢はあっさりと瘴気の触手に逸らされる形で防がれてしまう。
 それだけで
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