第5章:幽世と魔導師
第167話「戦いの果てに」
[2/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
めて妖の足止めを続行した。
「“チェーンバインド”!!」
「っ、やっぱり初見だから効いただけだった……!」
ユーノがいくつものバインドを仕掛けるが、式姫は散り散りにそれを避ける。
追い打ちをかけるようにアリシアが矢を、司達が魔力弾で追撃する。
しかし、それらはすぐに中断させられてしまう。
物量は式姫達の方が上なため、生半可な弾幕は簡単に突き破られるからだ。
「くっ……!」
ギィイイイン!!
「(畜生……!愚直に飛ばすだけの王の財宝じゃ、対処しきれねぇ……!)」
帝の牽制も、慣れてしまったのか反撃を許すようになってしまう。
例え王の財宝などを包囲するように展開しても、軌道が一直線だと躱されてしまう。
その際に繰り出される反撃を防ぐのにリソースを割く事になり、さらに帝に対する反撃が増える悪循環へと陥る。
「(帝君も、地上組もフォローしなければやられるのは時間の問題……。かと言って、フォローばかりしていたら私もやられちゃう……!……ここは、上手く連携を取らなきゃ)」
司もまた、状況が把握できているからこそ焦りを抱く。
天巫女の力を使えば、牽制だけでなく奏達と同じように近接戦もこなせる。
だが、牽制を怠る事は出来ず、その上で他の面子はフォローが必要になっている。
フォローをすれば、自分の防御が疎かに、しなければ他の面子が危ない。
そんな板挟みの状況なため、焦りを抱いていた。
「(牽制を止めれば足止めしている後衛の式姫達から一斉攻撃を受ける。多分、それらは生半可な防御や攻撃じゃ簡単に突き破られる。ただでさえ牽制に対して反撃してくるぐらいだからね……)」
司は思考を巡らせ、手を考える。
優輝は守護者の相手で手一杯なため、頼る事が出来ないのは理解していた。
むしろ手助けに行きたいのだが、そうすれば戦線が瓦解するのも分かっていた。
「『帝君!なのはちゃん!牽制を一旦取りやめ!私が皆の防御をするから、その後ろから丸ごと薙ぎ払って!』」
「『えっ……!?』」
「『っ……確かにこのままじゃジリ貧だが……あんたでもあの量は防御しきれないぞ!?』」
「『そこは皆と協力するしかないよ!』」
「『……わかった。タイミングはしくじるなよ』」
「『そっちこそ……!』」
刹那、牽制の弾幕が止み、三人は奏達が集合している場所に転移する。
「なのは……!?」
「全力で牽制……!出来るだけ攻撃させないで!!」
「其れは遥か遠き理想郷。未来永劫干渉される事のない領域を、今一度ここに……!あらゆる干渉を防げ!」
〈“Avalon”〉
転移に驚くフェイトたち
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ