第四十五話 二学期になってその五
[8]前話 [2]次話
「そうした人と会うのもお引き寄せなの」
「それでそうした人はですね」
「本当にね」
親神様がそうしてくれてです。
「やがて周りからいなくなるから」
「それでいい人がですか」
「一緒にいてくれるから」
「じゃあ僕も」
私を見て笑って言ってきました。
「そうした人と一緒にいたいです」
「そうよね、嫌な人と会うのは少しで」
そしてです。
「いい人との出会いはね」
「沢山ですね」
「そうなって欲しいわよね」
「はい、ただ嫌な奴に会うのは確かに嫌ですが」
ここでこんなことを言った阿波野君でした。
「ああはなるまいって思うだけいいかも知れないですね」
「反面教師にするには」
「そうも思いますがどうですか?」
「ううん、それはね」
そうした考えはでした、私にとっては。
「思わなかったわ」
「そうですか」
「だって嫌な人に会ったら嫌な気持ちになるから」
必然だと思います、だから私も嫌です。
「出来る限りね」
「そこをですよ」
「あえて人生の勉強にするの」
「お引き寄せってことで」
「凄い考えね」
私はお話を聞いて本当にこう思いました。
「そうした人達と会うこともそう考えられるなんて」
「けれど人と人の出会いは全部そうですよね」
「自分が間違えてってこともあるわよ」
「そうした難を自分から逃れることも大事ですか」
「全部が全部お引き寄せかというとね」
この辺り授業で習ったキリスト教の予定説とは違います、新教のカルヴァン派の教えです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ