第四幕その十一
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「自分がどう思うかで」
「そうよ、あくまであたしはね」
「自分がどう思うか、どうしているのかで」
「他の人がどうかはね」
「一切気にならないのね」
「だから羨むこともないしね」
「自分が自分かを疑うこともないのね」
ナターシャはこのことは自分から言いました。
「そういうことね」
「そうよ、そもそもあたしみたいな猫が他にいる筈ないわ」
それこそというのです。
「ガラスの身体の猫なんてね」
「他にガラスの猫がいても」
「こんな脳味噌と心臓の猫はいないわ」
赤い宝石のそれをというのです。
「ガラスの身体だってここまで奇麗なのはね」
「そのこともなの」
「ないわ、だからね」
「疑うこともないのね」
「何一つとしてね、ではね」
「ええ、かかしさん達からのアドバイス通りにね」
「香辛料のところに行きましょう」
是非にというのでした。
「そうしましょう」
「それじゃあね」
樵がここで笑顔で言ってきました。
「吉報を待っているよ」
「楽しい旅をね」
「是非してきてね」
かかしとジャックも樵に続いて言ってきました。
「僕達はここでお仕事をするけれど」
「いい旅をしてきてね」
「そうしてくるわね」
笑顔で、です。オズマが三人に応えました。
「私達も」
「それじゃあね」
「いい旅をしてきてね」
「そうして問題を解決してきてね」
「そうしてくるわね」
笑顔で言ってです、そのうえでなのでした。
一行は樵達と手を振り合って別れてでした、そうして一緒にでした。
皆で旅を再開しました、オズマは樵達と別れてすぐに皆に言いました。
「じゃあこれからね」
「その香辛料を貰いによね」
「お百姓さんのところに行くのよね」
「そうするわ」
ガラスの猫とつぎはぎ娘に答えました。
「これからね」
「よし、それじゃあね」
「その人のところに行きましょう」
「その人のお家はね」
オズマは笑顔でそのお百姓さんのことをお話しました。
「さっき樵さんとかかしさんに聞いたわ」
「あら、何時の間に」
「ナターシャ達がブリキの像を見ている間にね」
まさにその間にです。
「聞いてね」
「それでなの」
「もう場所はわかってるの」
「そう、全部わかったから」
それでというのです。
「そちらに行くわ」
「そしてその人から香辛料を貰って」
「それからよね」
「猫の国に行くのね」
「そうするのね」
「そうするわ」
まさにというのです、オズマは地図を開きました。その地図はウィンキーの地図でその人のお家と思われるところには赤い丸が入れられています。
その赤い丸を見つつです、またお話したオズマでした。
「目的地はちゃんとわかってるしね」
「それじゃあね」
「今から行き
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ