猫娘と期末試験編
NO.064 死柄木弔ともう一人が忍び寄る
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分かるけど、なんで轟君……?」
「緑谷、あんた……さすがにその反応はないと思うよ?」
「ほぇ……?」
耳郎にそう言われて間抜けな顔になる出久。
実際出久は言葉にされないと通じないくらいには鈍感だし、まだ直接轟から気持ちを伝えられていないが為にこういう反応をしてしまうのも仕方がないのである。
出久の中では轟はみんなと同じでまだ友達止まりが現状である。
そんな出久に対して他の女子達も轟に対する憐みの気持ちがあるのか、目を瞑って今後の轟の挽回の機会が訪れるように幸運を祈るばかりであった。
「ま、いいけどな。それじゃ撮るぞー」
「うん」
「できれば笑顔で頼むわ」
「わ、わかった……」
「でしたら緑谷さん! スカートの裾を摘まんでみるのはいかがでしょうか! 絶対に可愛く映りますわ!」
八百万の熱弁に圧されながらも、言われるがままに写メを撮ってもらい、それはすぐに切島の手で爆豪と轟の携帯に送られるのであった。
果たして送られた二人はこの写真を見てどういう反応をするのか楽しみだ、と出久以外の全員は思わずにはいられなかった。
そんな感じですでに楽しそうに騒いでいる一行がショッピングモールに入って行って、すると雄英体育祭の影響か、まだ覚えている若者たちが「体育祭、ウエェーーーーーイ!!」と叫んで来た事に対して、
「や、やっぱりまだ覚えている人はいるもんなんだね……」
「それはそうですわ」
「うんうん」
「まぁ多少は仕方がないか……」
と、全員は気にしないようにする事にした。
それだけど、遠くでは女子勢……特に出久の姿を見て、
「おい、あの子。今もっぱらの噂の緑谷ちゃんじゃね……?」「インゲニウムを治したっていう……」「生で見るとやっぱり可愛いな」「猫耳がとってもキュート!」
と、もうすでに話が人を集めている事に対して、
「と、とにかくばらけようか。それぞれ目的のものがあるだろうし……」
「そうだね! それじゃ集まる時間と場所を決めよう!」
「あそこの噴水でお昼過ぎでいいんじゃね……?」
「決定!!」
そんな感じで全員はばらけていった。
そんな中で、出久とお茶子だけその場に残っていた。
「みんな早いね……」
「そうだね」
「麗日さんはどうするの?」
「うん。私はちょっと虫よけでも買ってこようと思う。デクちゃんはどうするの?」
「僕は別のものかな……それじゃ少ししたら僕達だけですぐに集合しよう」
「わかったよ、すぐに買ってくるね!」
そう言ってお茶子もその場を離れていった。
出久はそれで自身も目的のものを求めて歩き出そうとしたところで、
「お! 君って雄英体育祭で二位なった子じゃん!」
「お話聞かせてくれませんかー?」
少し勢いのある感じで二人
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