猫娘と期末試験編
NO.064 死柄木弔ともう一人が忍び寄る
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かべるトガを見て、死柄木は理由もなくムシャクシャな思いをしていた。
それが分かれば苦労はしない……。
自身とヒーロー殺しとの違いは何なのか……?
まずはそれを明確にしないといけない。
そうでないと、こいつもいつ背中を刺しに来るか分かったものではない。
だが、時間だけはありがたいことにまだ結構ある。
とある作戦決行までじっくりと答えを出せばいいのだ。
そう考えながらも二人はショッピングモールの中をただ目的もなく歩いていた。
だが、そこで二人はとある人物の顔を目にする。
「あいつは……」
「あ! あの子は!!」
二人の反応の差はあれど、見た先には出久が他の子たちと一緒に楽しそうに歩いている光景を目にする。
死柄木は舐めさせられた苦渋の思いと、同時に目的発見という思い。
トガはステインに助けられた出久がどんな子なのかという興味本位。
「ちょうどいいな……あいつにも聞いてみるか」
「弔くん! 出久ちゃんと接触するんですか? ですか!?」
もうトガはそれは嬉しそうにはしゃいでいる。
そんなトガを視界に入れずに死柄木はタイミングを見て出久へとゆっくりと近づいて行った。
いずれは標的にするのだから見定めておくのもいいものだと……。
出久達は集合してそこそこにショッピングモールへと足を向けていた。
だがその前に切島が出久にとあるお願い事をしていた。
「緑谷、すまねぇ! ちょっといいか?」
「なに、切島君?」
「今の緑谷の格好、写真撮ってもいいか?」
「え? うん、いいけど……」
出久は迷うことなく承諾していたが、そこにセ〇ムお茶子が横から出てきて、
「切島君……写真を撮ってどうするつもりなのかな……? かな……?」
某鉈女のような口調で首を傾げながら目を据わらせていた。
そんなお茶子に切島は内心でとてつもない恐怖を感じながら、
「(逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ……ッ!!)」
と、某凡庸人型決戦兵器に乗る少年のような言葉を脳内で連呼しながらも恐怖に抗っていた。
そして意を決して、
「い、いやな……せっかくだから爆豪に送ってやろうかと思ってな……今の緑谷、普通に可愛いし……あいつ、絶対直で見られなくて悔しがりそうだしな」
「んー……まぁ、仕方がないかな。いいと思うよ」
「え? かっちゃんに送るの……? それはちょっと恥ずかしい、かな……」
思わず頬を赤らめる出久。
前に爆豪の家で図らずも爆豪の気持ちを知ってしまった出久。
だから気恥ずかしい事間違いないのである。
そこに峰田が話に入ってきて、
「それじゃ轟にも送ってやろうぜ! あいつらの悔しがる顔を想像するだけで飯がうまくなるってもんだし!」
「かっちゃんは
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