【月影し日向かう一族】
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夫だよ、ネジ兄さん……。ハナビと、仲間を……自分を、信じて?──》
「──ぁ」
「ネジさん、意識が戻ったんですね、良かった……」
サクラの声がした。
「俺、は……」
「私達救出班はネジさんとハナビちゃんを奪還し、なるべくトネリから離れた場所に居ます。トネリはナルトやサイにシカマルが何とか食い止めてくれてますけど、転生眼の力が強くて……」
「ハナビ、様は……?」
「ネジ兄様、私なら大丈夫。サクラさん達が助けてくれたから。……ねぇ聴いて兄様、今のあいつ……トネリはきっと兄様にしか止められない。ハムラの大いなる転生眼も……。だから、私の眼を使って」
「何を、言って」
「もちろん、兄様自身の眼を潰さないようにトネリを弱らせるんだよ。──サクラさん、お願い」
「ちょっと待て、ハナビの眼を俺に移植するなど」
「これはハナビちゃんの強い意志です。大丈夫……私がなるべく負担を掛けないように処置します。私とハナビちゃんを信じて下さい」
サクラの言葉に押され、ネジは処置を受ける。
「──どうです、ネジさん。見えますか?」
「…………」
ゆっくりと眼を開ける。
「あぁ……驚くほどよく馴染む」
「それはそうだよ、私とネジ兄様は従兄妹だもの」
ネジが眼を向けると、ハナビは目元に包帯をしていた。
「ハナビ……」
「ほら、私のことはいいからナルトと一緒にトネリを無力化してきて。──私の眼もネジ兄様と一緒に、闘うから」
「……判った」
──?そしてネジは、ナルト達と共にトネリを無力化した。
「ネジの眼は返してもらうからな。……サクラちゃん、頼むってばよ」
「任せて」
サクラはネジに移植したハナビの眼をハナビ自身に戻し、トネリに奪われていた元の眼をネジに戻す処置を行う。
「?──うッ」
処置後、一瞬強い痛みに襲われおもわず目元を片手で押さえたのを見て心配するナルト。
「大丈夫か、ネジ…!?」
「あっ、兄様の……額の、呪印が──消えた。日向の呪印が消えるの、本当だったんだ…! 良かった……ネジ兄様っ!」
従兄の額の呪印が消えたのを目にし、嬉しさのあまりハナビはネジに強く抱き付く。
「私のこと、ちゃんと見える? ネジ兄様……」
「……あぁ、見えているよハナビ。心配を掛けたな」
間近の涙目の従妹を優しく撫ぜるネジ。
「そんじゃ、帰ろうぜオレ達の里に」
ナルトが声を掛け、救出班とネジとハナビは月を後にする。
──その際、ネジにしか聴こえない微かな声がした。
《──?ネジ兄さん、ヒアシ父上は別の場所で救出されて治
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