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NARUTO日向ネジ短篇
【月影し日向かう一族】
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消えるのだよ。寧ろ感謝してほしいものだ」


 それを聞いてネジは驚きとともに怒りすら覚えた。

「……!? そのような都合の良い話など、信じられるものか…!」

「ハムラのチャクラを宿す者よ……今はまだ、判らなくて良い」

「それが何だというんだ……。まさか、その事に関連してヒアシ様は──」

「あの当主とは話にならなかったな。殺しはしなかったが、それなりの罰は与えておいた。素直に二人の従兄妹を差し出せば良かったものを……」

「貴様…! くッ」

「ネジ兄様……!」

 トネリの手を振り払って従兄の元にハナビは駆け寄り、トネリの方は一旦部屋を後にするがその際に一言残して行く。

「無理はしない方がいい、そなた達二人には大いなる役目があるのだから」




 ──大きく頑丈な窓から外を白眼で見ていたハナビはハッとした。

「ネジ兄様、助けが来たよ…! うずまきナルトにサクラさん、サイさん、シカマルさん達が……!」

(やはり、来てくれたか……ナルト……)


「──?邪魔が入ってきたようだが、問題はない。我が大筒木のチャクラで純度の高い白眼は転生眼へと覚醒した……。後はハムラの大いなる転生眼とチャクラで地上に裁きの光を降すのみ」

 トネリが再び部屋に入って来た時にはその眼は白眼とは異なる物に変化していた。

「あんた……結局ネジ兄様の眼を返す気なんてなかったんでしょ? 日向の呪印も消えるなんて嘘…!」

「いいや? 転生眼とハムラのチャクラが合わされば確実に日向の呪印は消えるだろう。そなたの従兄に戻せば、だがね……。そして今度は眼だけでなく、身体ごと必要なのだ。判るな、ハムラのチャクラを宿す者よ」

「?──」

「私……私じゃ、ダメなの?」

 ハナビが懇願するように言う。


「あぁ、駄目だ。日向一族は誰もが微力ながらハムラのチャクラを要しているが、そなたの従兄のように色濃くは宿していない。クク、そうだな……従妹のそなたに出来る事といえば──」

「う゛っ…!?」

 ドッという鈍い音と共にくずおれるハナビ。

「貴様……ハナビ様に、何を」

「そなたにとって大切な従妹……また失いたくはないだろう? 私は心眼で視ていたのだよ、あの大戦を──」

(ヒナタ、様……ッ)

 ネジの脳裏によぎる、ヒナタの死。ナルトを庇って死んだヒナタは、満足そうな微笑すら浮かべていたが、ネジはその後ずっと自責の念に苛まれていた。守るべきものを守れなかった痛みに。

「さぁ、共に来たまえ……私が誘導しよう。そなたの従妹の命は常に私の手の内にある事を忘れぬように、な」

 トネリに頭を掴まれたネジの意識は、遠のいていった。




《──?大丈
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