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転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2107話
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ン派、もしくはダイクン派っぽい中立派とでも呼ぶべき存在らしい。
 それだけに、セイラの本名を口にしてもここまで驚くとは、正直思わなかった。
 ただ、この映像ディスクの中身が他に漏れては困るような代物だというのを知らせる為だったんだが……ゲラートの反応は、俺の予想を超えていた。

「では、確かにお渡ししました。自分はこれで失礼します」

 そう言い、敬礼をして部屋を出ようとし……

「待て!」

 背後から掛けられた声に、そちらを向く。
 声を発したゲラートは、つい先程までのラルの事を思い出していたような穏やかな顔ではなく、闇夜のフェンリル隊という部隊を率いる軍人の顔となっている。
 それでも先程のアルテイシアの名前が何だったのかと聞いてこないのは、さすがラルの友人だけはある。

「……暗闇を好む毒蛇は蜘蛛の巣を使う事もあるらしいですね。ゲラート少佐も地球に降下するというのであれば、お気をつけ下さい」

 それは一見して地球に降下するゲラートに対し、コロニーとは違う自然に気をつけるようにと言っているようにも聞こえるだろうが……その本当の意味を理解したゲラートは、それ以上は何も言わずに映像データを軍服のポケットに収納する。
 暗闇を好む毒蛇がキシリアで、蜘蛛の巣が盗聴器やら盗撮用のカメラといったものだと判断したのだろうし、実際俺もそのつもりで言ったのだから間違いはない。

「ラルは元気だったか?」

 急に話題を変えたゲラートだったが、もしこの状況でこの部屋の中を盗み見ている者や話を聞いている者がいるという可能性を考えると、それもおかしくはないか。

「そうですね。ゲラート少佐の事を心配していましたよ。ただ……ラル大尉が言うには、ゲラート少佐の目を治せる可能性があるかもしれない、と。そう言ってました」
「何っ!?」

 俺の言葉に驚愕の表情を浮かべるゲラート。
 ニッキ達に絡んでいた軍人が口にしていたように、ゲラートは目に怪我をした影響でMSパイロットを続ける事は出来なくなってしまった。
 MSを開発するだけの技術力があるジオンであっても、治療技術はそこまで高くはないのだろう。
 いや、寧ろ限られたリソースの多くをそちらに向けた結果、MSを開発出来たという事か。
 ともあれ、しっかりと検査をして貰わなければ分からないが、ゲラートの目についてはシャドウミラーで十分に治療が可能だと思われる。
 その辺はまだ確信出来た訳ではないので、断言は出来ないが。

「最近、ラル大尉の周辺でそんな画期的な治療法が確立されたらしいですよ。もっとも、それが本当に使えるようになるかどうかは、ゲラート少佐次第でしょうが」
「……どういう事だ?」

 冗談ではすまさん。
 そんな強烈な視線を俺に向けてくるゲラートだっ
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