いつか終わるお蔵入りネタ集
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チクシュルーヴにエネルギーを充填しながらです。それはガガーリンそのものをオラリオにぶつけて地表を吹き飛ばしつつ、発射不能になったチクシュルーヴのエネルギーを地表激突と同時に地下に叩きこもうという計画でした。もはや結界が限界になったオラリオは耐えられないし、たった一人でチクシュルーヴを防いで大気圏外を攻撃した魔王も直ぐには動けません。
しかし、そもそも魔王は魔物の生みの親。
彼女は事が始まるより遥かに前に、ダンジョンの外に旅立つ黒龍に言伝を頼んでいました。
オラリオに近づく巨大な蛇。優雅なまでに鰭をたなびかせ、大気を強制的に水中へと塗り替えて進む呆れる程巨大なる怪物。
オラリオに近づく巨大な猪。足場の有無など関係ないとばかりに『空中』に地響きを起こして突進する、呆れる程巨大なる怪物。
オラリオに近づく巨大な龍。嘗てオーネストが見たそれより巨大に、速く、純黒の矢となって空を駆ける、呆れる程巨大なる怪物。
リヴァイアサン。
ベヒーモス。
黒龍。
嘗て人類に牙を剥いた最古にして最強の尖兵、『三大怪物』がガガーリンの前に立ちはだかりました。
三体の完全同時攻撃。それは人類にさえ振るわれたことのない、三位一体最強の攻撃。
それは魔王の最強の一撃に匹敵する絶大な破壊力を以てしてガガーリンを粉々に打ち砕きました。
空を覆うほどに広がる爆炎。しかし、その中を動く影が三大怪物の隙間を潜り抜けてオラリオに迫ります。それは要塞ガガーリンの「上部」。攻撃が直撃する直前にチクシュルーヴ含む下部機構7割を切り離したことによって人的戦力を上部にのみ集中させ、ガガーリンがバベルめがけて突進。しかしこれをなぜかいち早く反応したベヒーモスが追い縋って接触したことで逸れ、ガガーリンはバベルの内壁を大きく抉って地面に衝突しました。
これでやっと終わる――そう思った者は余りにもアフラ・マズダを軽視しすぎていました。
バベル結界は物理的な結界の他、アフラ・マズダに連なる者を強制的に街の外に排除するためのもの
。それが度重なる砲撃でオーバーヒートを起こし、更には外壁という『円陣』が破壊されたことで完全に消滅。更に同時期に情報リークによって乗せられたラキアの軍勢をけしかけながらオラリオ内に突入。肝心の地表に衝突したガガーリン上部も最初から突入を想定していたかのように、空を飛べなくなっただけで中の者たちも含め健在。
もちろんオーネストはそんなことは予想済みなので、彼の鬨の声と共にオラリオ冒険者たちは一斉に迎撃。オラリオ全域を舞台とした本当の最終決戦が始まります。
アズの居場所はガガーリン内部。そこまでに邪魔をするすべての敵を切り払い、オーネスト最後の戦いの幕が切って落とされました。
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