第50話 新たな技
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sidei:エステル
大聖堂である人と密会した翌日、あたしはヨシュアとオリビエ、そしてジンさんと一緒に最後の試合に向けての最終調整をするために街道に向かっていた。
「いよいよ決勝戦だな、これに勝てば優勝か」
「しかし相手はあの情報部という得体の知れない奴らです、どんな手を使ってくるか分からないですよ。特にあのロランス少尉という男をどうにかできなければ勝ち目はないです」
ジンさんが決勝に向けてやる気を出すが、ヨシュアが相手の情報を冷静に分析してこちらが勝つにはロランス少尉をどうにかしないといけないと判断した。
「それは分かっているわ、あたしたちが今からするのは対ロランス少尉の対抗策を覚えるために特訓するのよ」
「ということはエステル君はロランス少尉に有効的な技か作戦を持っているという事かい?」
「いいえ、あたしは持っていないわ。でも当てがあるのよ」
あたしの言葉にオリビエが疑問を話してきたけど生憎あたしじゃあいつに対抗できるような技や作戦は思いつかなかったわ、だからある人に助っ人を頼んだの。確かこの辺に集合する手はずになっていたけど……あ、いたいた。
「あ、エステルさん、皆さん。おはようございます」
「おはよう、リート君。朝早くからごめんね」
「いえ、フィルから話は伺っていますから是非協力させてください」
「ありがとう」
あたしたちを待っていたのはリート君とフィル、それにラウラさんとアネラスさんだった。
「あれ?どうしてアネラスさんまでいるの?」
「ふっふっふ。私も先輩として新人君……いやエステルちゃんたちの力になろうと思ってね」
「エステルちゃん?」
前まで新人君って呼んでいたのにいきなり名前を呼ばれて驚いちゃったわ、嫌ではないけどどうしたのかしら?
「エステルちゃん、私ね、正遊撃士になってちょっと気が緩んでいたの。そんなときに君たちに負けて凄く悔しかった、だからエステルちゃんを私のライバルに決めたわ!だから新人君じゃなくてエステルちゃんって名前で呼ばせてほしいの。その方が対等に感じるからなんだけど駄目かな?」
「そういう事ね、全然かまわないわ。あたしだってアネラスさんにまた勝てるように強くなるんだから!」
「言ったわね!私も負けないわよ!」
なんかよく分かんないけどあたしにライバルが出来たわ。こういう展開は全然好きだし楽しくなってきたわね。
「あのエステル?僕たちにどういうことか説明してくれないかな?君が言っていたロランス少尉に対抗できる手段っていうのはリート君達が握っているのかい?」
「ええそうよ、あたしは前の予選の時に見たリート君とラウラさんが使ったあの合体技について知りたいの」
武術大会
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