第50話 新たな技
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「そうだね。それに僕は思うんだ、即興で作ったチームだったけどこのチームなら優勝できるってね」
「ジンさん、オリビエ……そうね、後はやれることをやるだけね!」
ちょっと不安もあったけど、二人の言葉を聞いてやる気が湧いてきたわ!
「俺たちも応援しています、だから頑張ってください」
「応援なら任せて」
「エステル殿たちなら必ず優勝することが出来るはずだ」
「ファイトだよ、皆!!」
リート君たちもあたしたちを勇気づけてくれた、こうなったら全力を尽くすだけよ!
「行こう、エステル。決勝戦はもうすぐだ」
「ええ、見てなさいよ、黒装束たち!優勝するのはあたしたちなんだから!」
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side:フィー
エステルたちとの特訓を終えたわたしたちは、現在グランアリーナの観客席で決勝戦が始まるのを待っているところだ。他の観客たちの熱気は最高潮に達しており、速く決勝戦を始めろと言わんばかりの歓声が上がっている。
「凄い歓声だな、まあ決勝ともなればこれぐらいは当然か」
「うむ、何と言ってもここまで勝ち残ってきた強者たちの最後の試合だからな。私自身も早く決勝が見たいと血が滾っている」
リィンとラウラも決勝を待ち望んでいるらしくいつもよりテンションが高くなっていた。
「あ、弟弟子くーん!」
わたしたちに声をかけてきたのはさっき別れたアネラスだった。隣にはグラッツとカルナ、そしてちょっと具合の悪そうなクルツがいた。
「姉弟子じゃないですか。それにグラッツさんやカルナさん、クルツさんも一緒なんですね。皆さんも決勝を見に来たんですか?」
「おう、こんな面白そうな試合を見逃す訳にはいかないからな」
「私たちもエステルたちの応援に来たって訳さ」
「……」
「クルツ殿?いかがされたのだ?何やら苦しそうな表情を浮かべているが……」
リィンがアネラスたちと話しているとラウラが様子のおかしいクルツに声をかけた。
「え……ああ、すまない。さっきから眩暈がしてね、体調は悪くないんだがもしかするとあの時の後遺症かも知れないな」
「後遺症?クルツ、何か怪我でもしたの?」
後遺症と言う言葉を聞いたわたしは思わず何があったのかクルツに聞いてみた。
「もしかして昨日の試合で怪我を?」
「はは、違う違う。3か月前にちょっと事故にあってしまってね、身体中に怪我を負ってしまった上に記憶が曖昧になってしまって何が起こったのか思い出せないんだよ。何をしていたのかさえ頭から抜け落ちてしまっていたんだ」
「そうだったんですか、でもそんなことが合ったのに武術大会に出場しても良かったんです
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