機動戦士ガンダム
2106話
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ら無事だったようだな」
「ありがとう、助かった……けど、随分と若いな。もしかして学徒兵か?」
「いや、普通の軍人だよ。ムウ・ラ・フラガ少尉だ」
「俺はニッキ・ロベルト少尉。こっちはシャルロッテ・ヘープナー少尉」
「ちょっと、何で私の分までニッキが自己紹介するのよ」
シャルロッテの方は、見かけは結構大人しそうに見えるのだが、結構気が強いらしい。
「取りあえず、お前達が闇夜のフェンリル隊に所属しているってのは、事実か?」
「……事実だけど。どうしたの?」
「なら、ちょうどいい。実は……」
そこまで口にした時、部屋の中にいる者達の視線の多くが俺に向けられている事に気が付く。
ここでラルの名前を出すのは不味いか。
シーマとラルが繋がっているってのは、可能な限り秘密にしておいた方がいいしな。
汚れ仕事ばかりをさせられているシーマ艦隊と、ダイクン派という事で干されているラルが繋がったというのをザビ家が知れば、これ幸いとちょっかいを掛けてくるだろうし。
ルナ・ジオンの建国が具体的にいつになるのかは、まだはっきりと決まってはいない。
それだけに、シーマとラルの繋がりは可能な限り隠しておきたい。
「ちょっと以前に闇夜のフェンリル隊について名前を聞いた事があってな。……それで、お前達がここにいるという事は、ゲラート少佐は会議に出席中か?」
「あ、ああ。うん。そうだ」
「そうか。なら……お前達を助けた礼って訳でもないが、後でゲラート少佐に紹介してくれないか?」
そう言った瞬間、ニッキとシャルロッテ2人の顔が驚きに染まる。
まさか、俺がそんな事を言うとは思ってなかったのだろう。
「ちょっ、ちょちょちょちょ……ちょっとこっちに来なさい!」
そう言い、シャルロッテは俺を引っ張って部屋を出ていく。
ニッキも俺を引っ張るシャルロッテの後を追ってきているのを見れば、取りあえず問題はないだろう。
海兵隊の面々が俺を見て囃し立てるような表情を浮かべていたのを考えると、一体今の行動にどんな事を想像しているのか、考えるまでもないのだが。
そうして部屋を出た俺達がやって来たのは、部屋から少し離れた場所にある通路の片隅。
少し離れた場所にはこの艦の軍人と思しき者もいるが、こうして行動している3人全員がまだ若いという事もあり、取りあえず問題視はしていないらしい。
これで何をしているのかとか、面倒な事を聞かれると厄介な事になっていただろうから、助かったと言ってもいいだろう。
「それで、何でゲラート少佐に会いたいの?」
尋問するように言ってくるシャルロッテだったが、そこに迫力はない。
年下ではあっても、美鶴の方がまだシャルロッテよりも迫力があるだろう。
だがここで迂闊な返答をした
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