機動戦士ガンダム
2106話
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あー……ニッキとかいう男の態度が気に入らなかったのか、仲間のシャギー? のショートカットの女が言い争いをしていた相手に向かって食って掛かっている。
「言っておきますけどね、私達闇夜のフェンリル隊は精鋭なんですからね!」
その言葉に、黙って話の流れを眺めていた俺は立ち上がる。
「おい、アク……ムウ?」
「悪い、ちょっと用事が出来た」
本来なら別に進んで関わるようなつもりはなかったのだが、あの2人が闇夜のフェンリル隊のメンバーであるとなれば、話は変わっている。
何故なら、闇夜のフェンリル隊というのは今回俺が接触すべき最優先目標のゲラート少佐が率いる部隊なのだから。
そんな俺の態度に、声を掛けてきた海兵隊の連中は……そうか、とだけ言って面白そうな笑みを浮かべてくる。
普通なら、ここは自分達も協力するって言ってきてもおかしくないんじゃないのか?
まぁ、海兵隊の連中は模擬戦で俺の力を直接見てるので、援軍はいらないと考えたのかもしれないが。
ただ、俺は問題ないけど、普通はMSの操縦技術が高いのと生身の戦闘能力が高いのは、イコールじゃないんだが。
そんな風に思いつつ、俺は座っていた椅子から立ち上がってニッキとシャルロッテと呼ばれている2人の方に向かう。
その2人の後ろから近づいたからだろう。最初に俺の姿に気が付いたのは、ニッキ達に絡んでいた軍人の方だった。
「……何だよ、海兵隊が何の用だ?」
「ちょっと助太刀にな」
助太刀。
そう言った瞬間、俺に聞いてきた男や、その周辺にいる男達は卑しい笑みを浮かべ、背後からそんな声が聞こえてきたニッキやシャルロッテは絶望の視線を向けてくる。
今の俺の容姿はともかく、シーマの部下だというのを知っているからだろう。
だが……俺は視線を向けてくるニッキの横に立ち……ニッキ達を睨んでいた軍人に挑発の笑みを浮かべて視線を向ける。
「は?」
まさか、相手も俺がニッキの側につくとは思っていなかったのだろう。
完全に予想外だといった様子で、間の抜けた声が漏れ出る。
「どうした? 俺は言ったよな? 助太刀に来たって。ほら……掛かって来いよ。ちょっと遊んでやるから」
「このっ!」
「おい馬鹿止めろ! そいつ海兵隊だぞ!」
ニッキに絡んでいた男が俺の挑発に乗って殴り掛かろうとした瞬間、他の仲間に押さえられる。
……海兵隊だからこそ襲うのを止めるって、改めてシーマ海兵隊の影響力――と言ってもいいのかどうかは微妙だが――を思い知る。
結局男達はそれ以上は何を言うでもなく、最初にニッキに絡んでいた男が俺を睨み付けながらも、部屋から出ていく。
そんな男達を見送り、俺はは改めてニッキとシャルロッテの方に向けた。
「どうや
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