第2話 美女を拾うガクト
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も、武士道プランの為に襲撃された件は極秘扱い。動かせる人間は限られていますが」
実際、極東本部内に居る九鬼従者部隊の中でも襲撃事件の事を把握しているのは1割にも満たない。
さらにはしかも、今回の事で気づけたある事実でさらに人員は減る。
「しかも奴は魔力の奔流の発生地点に居ました。この事で奴がただの裏に関わりが深い傭兵紛いの犯罪者から、魔術と言う概念も知っている危険人物に格上げされた事にもなります」
九鬼従者部隊の中でも魔術を知っているのは永久欠番から序列第十一位、それに九鬼に入る前から知っていた何人かの数人程度。つまり、20人いるかも怪しい程度なのだった。
その程度の人数で捜索など、たかが知れている。
この問題を父親の代わりに英雄が決めなければならない。
目を閉じ黙ったまま考えていた英雄は決心する。
「藤村組と川神院に協力を依頼しよう。何方も魔術を知っている人員は数が限られているだろうが、今はそうするしかあるまい」
「分かりました。直に連絡を取ります」
クラウディオが部屋を後にする。
それを見送ってから今度はマープルが提案する。
「現地の調査は明日にでも私が行います。魔術について一番深く知っているのは私ですから」
「任せよう。もし藤村組に応援を頼めれば、スカサハ殿にも調査を頼めるよう手配しておく」
「ありがとうございます」
「ヒュームは引き続き紋と義経達の護衛を頼むぞ。戻ってきていると言う事は再襲撃の可能性も十分にあるだろうからな」
「了解です」
英雄の決定を受けて退室していくマープルとヒューム。
それを見送ってから深い溜息をつく。
「矢張りお疲れなのでは?そろそろ休まれた方が宜しいのではないでしょうか?英雄様・・・」
「すまぬ、あずみよ。だが我が悩んでいるのはそれだけでは無いのだ」
「如何しました?」
「何、詳細の事実を知らなかったとはいえ、今迄とそして今回も士郎とシーマに重要な部分を結局頼む事になりそうだなと」
責任ある立場故の気苦労。
英雄は自分の疲労した姿を他者に滅多に見せない。
それはあずみにも同じであり、だからこそ彼女は英雄を本気で心配するのだった。
−Interlude−
日が開けた朝。
島津家の客間で寝かされていた女性が、少しづつ動き出して起き上がった。
「・・・・・・此処は?私、っ!?」
何かを思い出そうとした瞬間に、電気が走ったような痛みを覚える。
「っ、っ・・・」
何とか思い出そうとするが、結果は最初と同じ。
如何すればいいかと考えている所に、ドアが開いて2人の男女が入って来た。
「だからアンタは来なくていいって言ってんだ
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