第2話 美女を拾うガクト
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ジンのアサシンの持つ“何か”に全て吸い寄せられて回収された。
残ったのは異様な姿の人型だが、みるみるうちに大きさが一回りも二回りも小さくなり、ついには紫色の長髪に黒いボディコンスーツが特徴的な美女の姿に落ち着き顕現したが、不完全な形での現界か魔力不足かで倒れた。
その彼女をオリジンのアサシンが如何なる方法かで浮かせる。
「ありがとうございました。これで今回の貴方への依頼は完了です。貴方のマスターにもお礼を申し上げておきますね」
「・・・・・・・・・」
「それにしても2人とも峰うちとは、調子でも悪いのですか?助かりはしますが」
「無駄口叩いていて良いのか?魔力に引き寄せられてこの土地に住む強者たちが集まってくるぞ」
修羅の侍の言う通り九鬼財閥極東本部方面に藤村組方面、そしてマスターピース極東支部方面の三方向から此処を目指す様に集まって来ていた。
「私は問題ありませんよ。寧ろ窮地であればあるほど抜け出せますので。ですから問題なのは貴方の方ですよ?」
「儂の方も問題ない」
修羅の侍はある方向に指を指した。
「成程。彼方でしたら問題ありませんね?ですが、例え彼方でも目立つ行動は禁物では?」
「余計な世話だ。貴様なぞに言われずともな」
「これは失礼しました。では次回お会いする日を楽しみにしています」
恭しく礼をして姿が消えたが、修羅の侍からすれば一挙手一投足全てが胡散臭く見えていた。
−Interlude−
オリジンのマスターは、やろうと思えば全世界を見続けることや聞く事が容易にできる。人が息を吸い吐くのと同じように当然の事として。
が、今はそれを川神や七浜、そして冬木にだけ敢えて向けていた。
自分の手駒が自分をどの様に愉しませてくれるのか期待している故だ。
そこでアサシンの近くで、川神百代と縁深い少年の1人の魂の雄たけびを聞いた。
「――――ほお?」
少し興味を持ち、考えを巡らせてから、
『アサシン。新たなガイアの使徒をその辺に置いていけ』
『・・・・・・それではプランが』
『これを聞き入れるだけで成否拘わらず一度分にしてやるが?』
『仰せのままに』
念話を終えてから実に愉しそうに嗤うオリジンのマスター。
万華鏡の如き双眸は、過去・現在・未来と万物を見通す千里眼を備えているが、敢えてオフにして今を愉しむ。
だがそれでも――――アレの性質と魔力量を鑑みれば、この怪物でなくとも、どの様な過程になるかなど容易に想像できる。
「さて、チャンスは与えた」
今だけを愉しむヴィジョンには、川神百代に縁深き少年――――ガ
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