『ウィス』という存在
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ームを取ることはなかった。
「やはり百円ショップは素晴らしいです!」
「ロスヴァイセさんは百円ショップがお好きなのですか?」
「それはもう!安くて、品物の種類が豊富となれば文句なんてあるわけないじゃいですか!」
「……。」
見れば百円ショップに駆け込むロスヴァイセに付き添うウィスの姿が。
「ですが北欧では誰も私の趣味を肯定してくれる人がいないんです……。」
「それは聞き捨てなりませんね。人の趣向は様々だというのに……。」
「ですよね!」
「私も世間に疎いが、百円ショップは素晴らしいと思うぞ、ロスヴァイセさん。」
「ゼノヴィアさんもそう思いますよね!」
「……。」
彼らはその場にポツンと置いてけぼりを食らった黒歌を華麗に無☆視している。
「ここは一つガツンと北欧の方々に言わなければなりませんね。」
「ウィスさん……。」
「……。」
ウィス先生ェ……
「ウィスさん、私は今度はこのお店に行きたいのだが。」
「構いませんよ。ゼノヴィアさんはもっと娯楽を知るべきですからね。」
「いや、何でニャ!?」
『……?』
遂に黒歌の我慢が爆発する。
?華街のど真ん中であるにも関わらず、絶叫を上げた。
「あの雰囲気なら『クリームを取りましょうか?』とウィスが恥ずかしさに頬を染める私の頬のクリームを優しく取ってくれる流れになるはずだったにゃ!?」
『……。』
「『いえ、此方こそ……』と同じくウィスも頬を染め、『何照れてるのかにゃーん』って私が言う予定だったのに───!」
なのに、なのに……!
ムッキイィィィィ───!
「えぇ、乙女ェですかぁ……」
「黒歌、意外と乙女……?」
「あの、こう言っては何ですがその……、ドン引きです。」
「グハ……ッ!?」
ロスヴァイセの言葉が突き刺さり、黒歌は倒れ込む。
ロスヴァイセの容赦の無い口撃が黒歌にクリティカルヒット!
効果は抜群だ!
「ちくしょう、ちくしょうにゃ……」
黒歌は打ちひしがれ、その場で崩れ落ちてしまった。
「クリームがまだ付いていますよ、黒歌?」
取ってさしあげましょう、ウィスが打ちひしがれる黒歌に歩み寄り、視線を合わせる。
嘆息したウィスが頬に手を添え、顔を近付けた。
え、マジで?
怒涛の急展開に狼狽し、思わず目を瞑る。
頬を染め、黒歌は迫るウィスを歓迎した。
目を閉じた黒歌の頬に生温かい感触が伝わり、クリームを綺麗さっぱり舐めとる。
言わずもなく舌であった。
え、夢じゃないよね?
フィーバーする内心を隠すことができずに、頬を蒸気させ、黒歌は今にも卒倒してしまいそ
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