『ウィス』という存在
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ことを良しとしてきた堕天使の総督に?」
「それは……。」
無論、神器所有者を殺めようとしてきた堕天使のほとんどははウィスが逆に消している。
どうしようもない堕天使のみではあるが。
「これまで散々世界に傷跡を残しておきながら、今になって種の存続が危うくなってきたから和平を結ぶ?」
「余りにも勝手が過ぎます。」
「最大の被害者である人間を蔑ろにしていることも許せませんね。」
「私があの会議に参加したのはコカビエルの件の後始末と、三大勢力に対する牽制を図るためにすぎません。」
「三大勢力がこれ以上、不手際を起こすのならば私が三大勢力を滅ぼします。」
数秒もあればそれは十分可能だ。
「それでは悪魔であるリアス部長達に手を貸している理由は?」
「初めは朱乃の成長を見届けることが理由でしたが、今ではリアスを含む眷属達の成長を見守ることが目的となっていますね。」
こう、疼くのだ。
彼女達がこの世界に大きな変革を引き起こす立役者となる可能性を。
「これは余談ですが、ゼノヴィアやイリナさんが私にあのまま反撃してきたのならば、貴方達のエクスカリバー(笑)をヤ〇オクで売ろうかと思ってました。」
「ヤ〇オク!?」
よりにもよってヤ〇オク!?
伝説に名高いエクスカリバーを!?
「因みにゼノヴィアさんの主観でエクスカリバー(笑)はおいくらだと思いますか?」
「私が知るか!」
ゼノヴィアの絶叫が響き渡る。
「まああのエクスカリバーが本物かどうかも怪しい話ですが。」
「それはどういう……」
「考えてもみてください。エクスカリバーは本来ならば湖の乙女に変換されているはずなんです。仮にあれが本物のエクスカリバーを基盤にしているのならば、天界側が行っていることは死体漁りに等しい行為ですよ。」
どの道胸糞悪い話ではあるが。
「騎士道を重んじるアーサー王が遣っていたエクスカリバーから透過能力や擬態の能力が生まれていることも矛盾しています。」
「……。」
ゼノヴィアは黙るしかない。
否、的を得たウィスの言葉に言葉が出てこなかった。
「なーに、辛気臭い話してるにゃ!」
そんな二人の肩を抱き寄せるは黒歌。
「今はそんな難しい話をするよりも楽しむにゃ!」
「黒歌さん……。」
「おや、黒歌、口周りにクリームが付いていますよ。」
見れば彼女の頬にクリームの食べ残しが残っていた。
「えっ、嘘、どこにゃ?」
「ほら、ここですよ。」
屈み込み、ウィスは黒歌の頬へと手を伸ばす。
少し頬を染めながらも黒歌は目を瞑り、少女の様に恥じらった。
だが、いつまで経ってもウィスの手が黒歌の頬からクリ
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