ストライクウィッチーズ 砂漠の国から来た傭兵
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た時だった。私の中で、ある事が蘇る。
それは、かつて地上空母との死闘の末に壊滅した旧エリア88基地を復旧するために、視察した時の事だった。
そこで、私はかつての戦死した部下だった男……フーバーの亡霊と対面した。
亡霊となったフーバーの口から、語られたのは「サキが最も信頼する7人の部下と共に冥府に来る」という予言だった。
もしかしたら、ココがフーバーの言った”冥府”なのか……?
そうだとしたら、ミッキーやグレッグ、キム、セラ、ラウンデル、シン達も……。
「………」
ただひたすらに何とも言えない感情が湧いてくるが、それをかき消すかの様に突然、クフィールのレーダーが反応する。
ピーっという警告音と共にレーダーの示した方向を見ると、そこには、巨大な黒い物体が重力を無視するかのように飛んでいたのだ。
あれは一体!?
驚きながら、私はその物体を更に見つめる。
形としては、アメリカの戦略爆撃機である”B-52”に似てはいるが、その大きさは比べ物にならない大きさで、かつてエリア88が激戦を繰り広げた原子力と鉄の怪物である”地上空母”にも、迫る大きさだ。
何なんだ、あの飛行物体は……「航空力学や機械工学を無視している」なんて、言葉では片づけられない異様な代物だ。
そんな感情を胸に抱きつつ、その物体を見つめていた時だった。
物体の方も、どうやら私の方に気づいたらしく、コチラにスピードを上げて向かってくる。
これを見て、私が咄嗟に安全装置を解除した瞬間だった。
その物体は私の乗るクフィールを目がけて、何と赤いビームを放ったのだ。
咄嗟にロールして、回避する。まるでアメリカのSF映画のような光景だ。
そんなことを思いながら、私は無線をオープンチャンネルにし、交信を試みる。
「コチラはアスラン王国空軍エリア88司令、サキ・ヴァシュタールだ。繰り返す、こちらは……」
そういって交信を試みるが、物体は更新する気はないらしく、私にめがけて次々とビームを放ってくる。
どうやら、完全に私を敵機と認識したのだろう。ならば、こちらも戦うまでだ。
「くっ!!」
そう決断すると同時に、私はクフィールのスロットルを引いて加速し、物体の放ったビームを回避する。
次に操縦桿を倒し、物体の方にクフィールの機首を向け、ヘッドアップディスプレイに物体を捉えると、トリガーを引いた。
瞬間、二つのDEFA 550 30mm機関砲が火を噴き、轟音とともに30o砲弾が物体を目がけて発射され、次々と着弾し、物体をえぐっていく。
その様子を見ながら、私は物体の横を通り過ぎる。
流石に、あれだけ撃ち込めば少なからず無事では済まされないだろう……。
「っ!?」
そう思いながら、物体の方を確認した瞬間、私は再び驚くことになった。
何故なら、その物体は機
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