ストライクウィッチーズ 砂漠の国から来た傭兵
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づける。
「なぁ、サキ!!お前の戦闘機凄いな、何て名前だ!?」
「クフィール。ヘブライ語で”子ライオン”という意味だ」
「クフィール……、子ライオンかぁ……。最高速度は?」
「2440kmだ」
「うっほおおおおおおおおおおおおーっ!!」
そう私がクフィールの最高速度を伝えた瞬間、彼女のテンションは最高点に達したのか周囲の目線も気にせず叫ぶ。
スピード狂の癖がある子だな……。
彼女の非常に高いテンションを見て、そう胸の内で思っていると当の本人は私を見て、こう言い放つ。
「なぁなぁ、操縦教えてくれ!!乗って最高速度でかっ飛ばさせてくれよ!!」
「……それは別に構わないが、壊したら弁償してもらうぞ。クフィールは最低でも、50万ドルはするぞ」
「……自腹で?」
「当然だ。エリア88では、所属する隊員は全て自腹で戦闘機を用意するのが決まりだったからな。私のクフィールも自腹で用意した物だ」
「そんな殺生なあぁぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁーーーーーーっ!!」
私が告げた瞬間、彼女の表情は天国から地獄に落ちたような表情になり、地面へとガックリ崩れ落ちる。
もし、この場にマッコイがいたら、すかさず”アフリカの内戦で墜落した機体を複数拾い集めて、部品取りしたうえで作ったミグ17”や、”空母からの落艦事故で、海に沈んでいた所を引き上げた、元アメリカ海軍のF-4ファントム”……と言った、いわくつきの馬鹿に安い戦闘機を彼女に売りつけている所だろうな……。
そう思うと同時に、彼女の崩れ落ちる様を見た、バルクホルンが「いい気味だ」と言っていたのは、彼女の名誉の為に黙っておこう……。
地面に崩れ落ち、心なしか泣いている様にも見えるシャーリーを見つめていると、そんな彼女に話しかける1人の少女が話しかける。
「うぅ……宝くじでも買ってこようかな?」
「残念だったね、シャーリー」
そう励ますのも手短に、その少女は私の顔を見るなり、「あっ」と言いながら、年相応の笑顔を見せながら、自己紹介を始める。
「あたしはフランチェスカ・ルッキーニ、階級は少尉。ねぇねぇ、サキは虫好き?」
「あぁ……小さい時は、弟のリシャールとよく虫取りをして、遊んだものだ」
ルッキーニの問い掛けに、ふと少年時代の古き良き思い出を思い返しながら、私は答えた。
そんな私に返事に対し、ルッキーニは嬉しそうな表情を浮かべながら、こう言葉を続けた。
「珍しい蝶の標本もらったから、今度、見せてあげる!!」
「そうか、楽しみしてるよ」
私の返事に年相応の笑顔を見せながら、満足げなルッキーニ。
ウィッチも銃を持って戦っているとはいえ、それ以外は全て年相応の少女なのだな……。
彼女を見ているとマダム・ビンセントの娘さん……、ベルベットを思い出す……。
満足げに席に着くルッキー
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