第119話 魔人は到達するようです
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する。とは言え、それを気にしている時ではない。
「これ以上の異常の可能性は?」
「『………いや、有り得ん。魂こそ嘗ての私と同数の16億9375万214を持つが、それで漸く
超人程度になり得る強度だ。条件を満たす特殊能力は『闇の魔法』を越えん。』」
「そうか、それならアリカ、もう少し頼むぞ。」
「既に大分参っとるように見えるんじゃがのう……。」
普通と信じて来た自分が、まさかラスボスの関係者だったとは、衝撃が強すぎたんだろう。
唖然とし動かなくなっている千雨に、少し罪悪感を覚えながら置き去りにしたジャンヌの所へ
戻る。
「なんだ、文句言う割に普通に圧倒してるじゃん。」
「や、やっと戻ってきましたね!?契約外です、後で追加料金ですよ、残業です!」
ズレた事を言いながらも、しっかり完封しているジャンヌとダブルジル。
術式兵装さえしていないネギを庇いながらでは、余計に勝負にならなかったようだ。
「分かった分かった、後で何でも聞くから……。ツェラメル、油断するなよ。」
「『ああ、互いに抜かりない様にな。そら来い、元王女。』」
ガキンッ!
「しまっ―――!」
「エルzごぶぁっ!!」
「おぉおおやおやおや、我々三人を相手に余所見とは随分余裕なようですねぇ!!」
頑張ってくっ付いて戦っていたエルザを引き剥がされると、まんまと隙を見せたナギも二人の
ジル・ド・レエに吹き飛ばされる。
・・・後は俺がネギを追い詰めるまでの時間を稼いでくれるのを信じるしかない。
普通ならば可能だ。選択肢は全て潰している。
「『雷神の鎚』!!」
ズドンッッッッ!!!
「お前も諦めが悪い………。」
『天拳』を武装しての、不得意であろう『氷神の戦鎚』を『千の雷』で成形・強化した、
"ゼウスの雷"と言うよりは"ミョルニル"だ――を叩き付けて来るが、それごと蹴り飛ばす。
想定では諦めてもいい頃合いなのだが、何故こんなに元気なのか―――
「ああ、しまった。リンクを切るのを忘れていた。」
ナギ達が作った、魔力を集めて送り出す術式の"道"を、三人分纏めて握り潰す。
効果値を上げる為に隠蔽のみに特化した術式だ。強度自体は脆弱の一言に尽きる為、態々
権限を使って潰すまでもない。使ったら使ったで、ウィルスでも送られては困る。
そして、ほぼ無限に沸く魔力頼みに強化していたナギとエルザは明らかに動きが鈍り、ネギも
魔力の限界を感じたのだろう、追加詠唱しかけていた『千の雷』を破棄する。
「どうした、死ぬまで魔力を絞り出してみろ。或いはこの身に掠るくら
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