暁 〜小説投稿サイト〜
ストライクウィッチーズ 流星の白虎と暴れ馬のウサギ
絶望の底で……。
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日もすっかり暮れた、とある日の夜。隊長室でミーナは1つのファイルに目を通していた。
「………」
表紙に書かれた英語のタイトルの下には、赤字の英語で「Because of an absolutely confidential matter, I forbid distribution, the inspection of troops except the person concerned strictly(極秘事項につき、関係者以外の配布・観閲を厳しく禁ずる)」と警告の書かれた、そのファイルを見て、ミーナは時折、顔を酷く顰めていた。
「ミーナ、入るぞ」
「えぇ」
そんなミーナの元にやってきたのは、彼女が一番の信頼する副官にして、最高の相棒であり、親友の美緒だ。
美緒はミーナの居る隊長室へと入るなり、彼女が目を通していたファイルを見て、こう言い放つ。
「またウィーラーの”改造記録”を見ているのか?」
この美緒の指摘に対し、ミーナは「えぇ……」と短く返しながら、言葉を続ける。
「何回見ても、これは信じられないわ……。こんな事が現実で起きるなんて……、まるでSF小説よ……」
ミーナがそう言いながら閉じ、机の上に放り投げたファイルには、先程の警告文の上に白の英語で、この様なタイトルが書かれていた……。

A record in an operation record for experiment body 1 in the artificial Wizard manufacturing planning and the later follow-up and correspondence in the death.(人工ウィザード製造計画における実験体1号に対する手術記録及び、その後の経過観察等における記録、並びに死亡時における対応)

このミーナが放り投げたファイルの内容は言うなれば、ウィーラーの”製造記録”にして、”壊れて、修理・使用不能なった時の廃棄方法”を示したマニュアルだ……。
そんな信じがたい記録等が書かれたファイルを前にし、苦虫を?み潰した様な表情のミーナを横目で見ながら、美緒は「あぁ……」と呟きながら、言葉を続ける。
「だが……、現実だ……。私も信じたくないがな……」
美緒の言葉に対し、ミーナは「はぁ……」と深くため息をつき、椅子に腰掛けながら、こう言い放つ。
「まさか助けた味方がこんな目に合うなんて、想像もつかなかったわ……」
「あぁ……よく”現実は小説よりも奇なり”とは言うが……。本当なんだな……」
「全くよ……」
そう言いながら、頭を押さえるミーナを見ながら、美緒は彼女の放り投げたファイルを手に取り、ミーナと同様にファイルの中を見て、顔を顰める。
彼女の開いたページには、ウィーラーの内臓をまる
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