暁 〜小説投稿サイト〜
ストライクウィッチーズ 流星の白虎と暴れ馬のウサギ
絶望の底で……。
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て、ぶつけられる相手が見つからない怒り混じりの疑問を抱えながら、明ける事の無い暗闇を歩き続ける様な日々の中で、突如として差し込んだ光……。
それが、リベリオン陸軍航空軍の新型ストライカー『P-80』のテストパイロットへの任命、そして、この第501統合航空団への配属だ……。
これで、必ず俺が今まで抱えて生きてきた疑問への答えが見つかるとは限らない……。ハッキリ言って、コレは博打だ……。それも、どんなカジノでも出来ない大博打だ……。

だけど、これで、もし少しでも答えの手掛かりが……、”答え”が見つかるのなら……、俺はこの博打にかけてやるさ!!

そう決心した俺は一回息を吸いながら、ミーナ中佐に対し、こう告げる……。
「……分かりました、ミーナ中佐。第501統合航空団への配属の話、受け入れさせてもらいます」
「その言葉を待っていたわ、中尉……」
俺の宣言とも言える言葉に対し、ミーナ中佐は優しく微笑みながら、スッと手を差し伸べる。
その差し伸べられたミーナ中佐の手に、俺も手を差し伸べると、互いに握手を交わすのだった……。





……

………



それから暫く経った後、アリシア中佐が言った様に、大尉に昇進した俺は、遂に第501統合航空団へ向けて、旅経つ時が来た……。
多数の輸送船や駆逐艦、空母、戦艦が停泊する軍港の一角に停泊している中、俺は第501統合航空団の配備先であるブリタニアに向けて、出港するリベリオン海軍の空母『サラトガ』の近くで、アリシア中佐を始めとする隊の先輩達の見送りを受けていた。
「……準備は良いわね?」
「はい、大丈夫です」
第501統合航空団への配属に備えて、最後の旅支度を整える俺に、アリシア中佐がそう問い掛けるの対し、短く言葉を返すと、今度は先輩達が次々と話しかけてくる。
「ウチの代表としてしっかりやってきなさいよ」
「何かあったら、お姉ちゃん達に知らせてね!?直ぐに飛んでいくからね!!」
「生水は絶対に飲んじゃ駄目よ、それに怪しい女には気を付けるのよ?」
「……頑張るのよ」
「分かってますって……」
まるで全寮制の学校に入学し、寮生活になる弟を、見送る姉の様な行動や言動を放つ先輩達に対し、軽く苦笑いしながら、俺は沿う言葉を返した時だった。
「ブリタニア向け、サラトガ出港まで、あと30分!!乗員及び乗艦予定の隊員は速やかに乗艦せよ!!」
……と、海軍の担当者による乗艦指示のアナウンスが耳に飛び込んでくる。
「そろそろね……」
「……そうですね」
そのアナウンスを聞き、アリシア中佐が、何処か寂しげに呟く中、俺は地面に置いてあったダッフルバッグを背負いながら、中佐及び先輩達に改めて向き直ると、気を付けの姿勢を取りながら、こう言い放つ。
「ウィーラー・マッ
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