暁 〜小説投稿サイト〜
ストライクウィッチーズ 流星の白虎と暴れ馬のウサギ
変貌……、人ならず者へ……。
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化した303高地に生存者が居たのだから、当然と言った所だろう。
そんなミーナ達の喧騒に耳を傾ける事無く、意識の無いウィーラーはむき出しになった心臓を動かし続けるのだった……。





……

………



<ウィーラーSide>
あれから、どれほどの時がたったのだろうか……。まるで時が止まったかのような感覚から、俺は目を覚ました。
「うっ……、ううっ……」
重い瞼を無理やりに近い感覚で、こじ開けた俺の視界に飛び込んできたのは、見知らぬ天井だった。

これは……、どういう事だ?

俺は確か、303高地で小隊を率いて戦い、そして全員がやられたはずだ……。それも全員が絶対に死ぬことが確実な重傷を負って……。

まさか、ココが天国なのか?

そんな考えが、重く上手く回らない頭を駆け巡る中、俺は石の様に重い体を無理矢理動かして、周りを確かめる。
すると、俺の視界には点滴台につるされた点滴パック、胸に付けられた吸盤とコード、その先にある電子機器が機械音を立てて、心電図か何かを取っているのが見え、ココが病院である事を知る。

まさか、あれだけの重傷を負って、俺は生きて帰ったのか?この様な考えを抱かざるを得ない中、俺は自分の体を確かめる。
303高地で最後に見た、俺の体に付いた傷は包帯で覆われているが、全てマトモな状態にまで回復していた。
あの切断も同然だった、左腕すら元あった様にくっつている。

腕の良い軍医か、高度な治癒魔法を使えるウィッチが治療してくれたのか?

そんな考えが一瞬沸いたが、それと同時に、それでは説明がつかない変化に俺は気づいた。
まず最初に、妙に視界がクッキリとしている、それも303高地での戦い以前の時よりも。まるで視力が回復したかのように……。
次に右手にあった303高地での戦い以前で負った傷跡が無い、それも綺麗さっぱりに……。
303高地で負った傷が消えたのなら、さっき言った様に腕の良い軍医や、高度な治癒魔法を使えるウィッチのおかげで傷が消えた……って事で、話の筋も通るし、分かる。
だが、何でそれ以前の作戦で追ったけがの傷跡が消えてるんだ?
過去にウィッチの治癒魔法による処置を受けたことがあるが、そのウィッチは「過去の傷跡は消せない」と言っていた。それなのに俺の消えている……どういう事だ?
それだけじゃない……よくよく自分の手を見てみたが、右手と左手で微妙に爪や指の太さ長さが違っている……。
どういう事だ……、俺の体に何があったんだ……。

気づいた体の変化に恐怖にすら近い感情を覚える中、俺はふと気づく。
あれだけの重傷を負った俺が、今、生きている……。
もしかしたら……、もしかしたら……、誰か一人ぐらい生きているかもしれない……。
まるでダムの
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