暁 〜小説投稿サイト〜
ストライクウィッチーズ 流星の白虎と暴れ馬のウサギ
変貌……、人ならず者へ……。
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をつきながら、腰からぶら下げていた水筒を手に取り、水を飲もうとした時だった。
ふとミーナの視界に、何か人の様な物が飛び込んでくる。
「……あれは?」
それに気づいたミーナがよく目を凝らして見ると、それは、さっき自分が話題に上げた、まだ見つかっていない32小隊の小隊長のウィーラー・マッカダムス少尉の変わり果てた姿であった。
「小隊長が、居たわ!!」
「あれか!!」
直ぐにそのことを大声で伝えると、何人かの隊長を始めとする空挺部隊のウィザード達が駆け付けてきて、ウィーラーの姿を確認し、その余りにも変わり果てた姿に絶句する。
「クソ酷いな……」
「あぁ、全くだ……」
「生きてる……、訳ないよな……」
3人のウィザードが言葉を交わしながら、死体袋を用意する側で、ミーナと隊長はウィーラーの元へと向かう。
そして、ミーナの側で、隊長が血で真っ赤に染まったドッグタグを手に取り、ウィーラー本人か、どうかを確認する。
「間違いない……。小隊長のウィーラー・マッカダムス少尉だ」
「……そう」
「おい、お前ら、収容しろ」
誰が、どう見ても死んでいるとしか思えない姿になったウィーラーを前に、隊長が収容指示を飛ばし、それに従い部下達が回収しようとする側で、ミーナは跪いてウィーラーの手を取った。
「よく……、頑張ったわね……」
そう言いながら、彼の右手を触った時だった。

「……えっ?」

ミーナの手に一瞬だが、魔力の反応があった。それは”ウィーラーが生きている事を示す証拠”だ。

?でしょ……、そんな馬鹿な事が……。

そんな考えがミーナの脳内を駆け巡る中、ミーナは魔力を発動して、己の魔力をまるで車にガソリンを給油するかの様に、ウィーラーの体へと流し込す。
「ミーナ中佐、一体何を……?」
「ちょっと待って……」
ミーナの行動を不思議そうに見つめるウィザード隊員の問い掛けに、そう短く返しながら、ミーナは更に己の魔力をウィーラーに流していく。
そして、数秒程、流した時だった。ミーナの目に信じられない光景が飛び込んでくる。
ウィーラーのむき出しなった心臓が、ゆっくりと弱々しい動きだが、動き出したのだ。
「なっ!?」
「オイオイ、こんなバカな事があって良いのかよ!?」
この光景を目の当たりにして、ウィザード達が驚きを隠せない様子で叫ぶ中、ミーナは確信する。

ウィーラーは生きていると。

直ぐにこの事を確信したミーナは大声で叫ぶ。
「生存者よ、直ぐに衛生兵と治癒魔法の使えるウィッチを回して!!」
「わ……、分かった!!おい直ぐに衛生兵と治癒魔法の使えるウィッチを回すんだ、生存者だ!!」
ミーナの叫びを聞き、更に隊長が大声で叫ぶのを聞いて、高地は一斉に騒然となる。
生存者は愚か、生命の痕跡すら無い、この世の地獄と
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