九章『少女参戦』
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「これはひどい」
太刀の刃が完全に折れたのをみて驚愕の顔をさらす良之助。太刀は洗練された造りのため使い方を間違えなければ、折れることはなかなかない。が・・・
勇次郎が太刀を上から振るう際、両手を真上に、刀を水平にし、そこから全力の素振りを行った。
それも腕で振るうだけでなく、同時に胴へ、そして腰、膝、足へと、力を入れて『全身』で振るった。
狩人界の太刀は前回(八章参照)、良之助が述べたように太刀による縦切りは地面に叩き付けることを前提として造られている。
そのため、勇次郎の素振りは少なくとも誤ったことではない。
━━━━━━━━━しかし、量産型な故か、いや、正しく扱っていたため、量産型でも耐えれるはずだった。
こんなものでも実戦では十分に耐えれる、だが折れてしまった。
たった一回の男の素振りにより。
「・・・柄(つか)が壊れなかっただけマシだな」
※柄、握るところのこと
「いやそれ以前の問題です。なにマジで刀折ってんですか!?」
激しく突っ込む良之助。正確にいえばおかしくはないだろう。
「責任は取ると言ったなぁ?」
「い、言いましたけど・・・」
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ま・・・まさか本当に刀を素振りで折るとは・・・鍛冶屋にどう言えばいいんだ?
この人マジで素手で狩りを行いかねんぞ。
「・・・そ、そうだ、まだ武器は沢山ありますからね。勇次郎さん。スラッシュアックスを使ってみますか」
スラッシュアックスは・・・あったあった。
「スラッシュアックスは一言で言えば、大斧と大剣が組合わさった変形武器です。普段はこのように折り畳んでいる感じで・・・」
とにかく何でもいいから武器を持たせよう。他にもチャージアックスとかガンランスとか超重量の武器はまだまだあるからな。彼はどれを気に入るかなー。
なんて思っていた時期が俺にもありました。
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《ベルナ村とオトモ広場の中間通路》
みんな〜こんにちは〜、プルルートだよ〜。
見た目は〜他の人からは優しい顔つきに〜赤紫の瞳で〜髪はふわふわの〜薄い紫で一本の三つ編みにしてる女の子だよ〜。
今日は〜この村に新しい人が住むそうだから〜挨拶にいこうと思ってるの〜。
今オトモ広場にいるらしいけどなぜかみんなに止められちゃったんだ〜。
けど〜私の好きな人も一緒にいるって言うからこっそり村から出たんだ〜。
新しい人はどん
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